Plurality の地図

山形浩生ってどんな人?

評論家・翻訳家・開発コンサルタントで、ピケティ『21世紀の資本』などの訳者です。書籍『Plurality』の日本語版『PLURALITY』(サイボウズ式ブックス、2025)を翻訳しました。訳は読者のオンラインの集まりと並行して進みました。

書籍『Plurality』の日本語版を手に取ると、表紙に訳者の名前があります。経済学の大著から SF まで、数多くの本を日本語にしてきた人です。

ひとことで言うと

山形浩生(やまがた ひろお)は、評論家・翻訳家で、開発コンサルタントでもあります。トマ・ピケティ『21世紀の資本』の訳者として知られています[1]。

書籍『Plurality』の日本語版『PLURALITY 対立を創造に変える、協働テクノロジーと民主主義の未来』(サイボウズ式ブックス、2025 年 5 月 2 日発売)を翻訳しました[1]。

Plurality とのかかわり

日本語版の訳者。 日本語版の著者はオードリー・タン、E・グレン・ワイル、⿻ コミュニティで、翻訳が山形浩生、解説が 鈴木健 です。A5 判で 624 ページ、定価 3,000 円(税別)。タンとワイルの「日本語版刊行に寄せて」を特別に収めています[1]。出版社のページによれば、訳は英語の原著と、その台湾版をもとに行われました[2]。→ 本の各版と翻訳

読者の集まりと並行した訳。 日本語版づくりは、西尾泰和 がリードした和訳のプロジェクトでした。西尾は機械翻訳の原稿を公開し、本の翻訳は山形が担いました[3]。

日本のチームは、まず Scrapbox(今の Cosense、みんなで書けるウェブのノート)の上に話し合いの場を作りました。西尾は、翻訳の実作業ではなく、原稿を囲んだコミュニケーションをできるようにした、と書いています[4]。

翻訳者への貢献のしるし。 2024 年 4 月、本の英語版の側で、翻訳した人にトークン(ガバナンスに使うクレジット)を配ろうという提案がありました。これを受けて西尾はメモで、質の高い翻訳はボランティアの分散作業では難しく、経験と知識のある翻訳者に大部分を頼むつもりだ、と書いています。そのうえで、本に載る最終原稿を作る仕事はとても重いので、翻訳で得られるポイントの 8〜9 割は山形に行くべきだ、と提案しました。そのうえで山形が役に立ったと思った貢献には山形から贈る形でクレジットを配り、残りの 1 割は、西尾がその章の議論に加わった人を調べて配るのがよい、という考えです[4]。→ ⿻ クレジット、Plural Management Protocol

進み具合。 2024 年 6 月 17 日の西尾のメモには、山形が翻訳中で 6 章まで訳し終えたこと、年内にサイボウズ式ブックスから出る予定であることが書かれています[5]。2024 年 7 月には通販サイトに予約のページができ、そのときの発売予定日は 2024 年 12 月 31 日でした(第三者のブログの記録)[6]。実際の発売は 2025 年 5 月 2 日です[1]。

訳文の公開。 日本語版の原稿と図は、公式の和訳リポジトリ(nishio/plurality-japanese)で CC0(著作権放棄)として公開されています[7]。

本の中の山形訳。 日本語版の脚注は、本が引く J. C. R. リックライダーの論文「人とコンピュータの共生」などに、山形がすでに訳して自分のブログなどで公開していた日本語訳を添えています[8][9]。→ 失われた道

主な考え

山形が Plurality の中身について自分の考えを述べた資料(訳者あとがき、インタビュー、ブログの記事)は、この記事の材料の中にはありません。訳者あとがきは本にだけ収められています。そのため、ここでは山形の Plurality への見方は書きません。

出版社の紹介による経歴は次のとおりです[1]。

もっと知りたい人へ

  1. サイボウズ式ブックスの日本語版ページ(日本語・出版社のページ)— https://cybozushiki.cybozu.co.jp/books/plurality/
  2. 日本語版の刊行のお知らせ(日本語・プレスリリース、2025-05-02)— https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000017.000101800.html
  3. 日本語版の原稿(日本語・本、CC0)— https://github.com/nishio/plurality-japanese
  4. 西尾泰和「デジタル民主主義の川の流れを見る」(日本語・講演スライド、2025-11-29。和訳プロジェクトの流れ)— https://docs.google.com/presentation/d/17tgJ8fYFwqrICRxSNpkCM4k_OWR5p1DBGJXiZAdSwy0/
  5. 「翻訳者のためのトークン配布プランV2」(日本語・議論の記録、2024-04)— https://scrapbox.io/plurality-japanese/%E7%BF%BB%E8%A8%B3%E8%80%85%E3%81%AE%E3%81%9F%E3%82%81%E3%81%AE%E3%83%88%E3%83%BC%E3%82%AF%E3%83%B3%E9%85%8D%E5%B8%83%E3%83%97%E3%83%A9%E3%83%B3V2

出典

  1. PR TIMES『PLURALITY』日本語版刊行のお知らせ(2025-05-02)— https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000017.000101800.html
  2. サイボウズ式ブックス『PLURALITY』日本語翻訳 — https://cybozushiki.cybozu.co.jp/books/plurality/
  3. 西尾泰和「デジタル民主主義の川の流れを見る」(Code for Japan Summit 2025、2025-11-29)— https://docs.google.com/presentation/d/17tgJ8fYFwqrICRxSNpkCM4k_OWR5p1DBGJXiZAdSwy0/
  4. 「翻訳者のためのトークン配布プランV2」(plurality-japanese、2024-04-08)— https://scrapbox.io/plurality-japanese/%E7%BF%BB%E8%A8%B3%E8%80%85%E3%81%AE%E3%81%9F%E3%82%81%E3%81%AE%E3%83%88%E3%83%BC%E3%82%AF%E3%83%B3%E9%85%8D%E5%B8%83%E3%83%97%E3%83%A9%E3%83%B3V2
  5. 西尾泰和「ブロードリスニング、TTTC、デジタル民主主義、Pluralityの関係」(2024-06-17)— https://scrapbox.io/nishio/%E3%83%96%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%89%E3%83%AA%E3%82%B9%E3%83%8B%E3%83%B3%E3%82%B0%E3%80%81TTTC%E3%80%81%E3%83%87%E3%82%B8%E3%82%BF%E3%83%AB%E6%B0%91%E4%B8%BB%E4%B8%BB%E7%BE%A9%E3%80%81Plurality%E3%81%AE%E9%96%A2%E4%BF%82
  6. 「今年末にオードリー・タンとグレン・ワイルらの『Plurality』の邦訳が出るとな」(YAMDAS現更新履歴、2024-07-24)— https://yamdas.hatenablog.com/entry/20240724/plurality-japanese
  7. plurality-japanese の ReadMe — https://github.com/nishio/plurality-japanese [CC0]
  8. 『PLURALITY』日本語版 3-3「失われた道」の脚注 — https://www.plurality.net/v/chapters/3-3/jpn/ [CC0]
  9. 『PLURALITY』日本語版 4-2「団体と⿻公衆」の脚注 — https://www.plurality.net/v/chapters/4-2/jpn/ [CC0]

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