2023-07-22 gpt.icon 共創より前の独創:一人で進むべき道 2017年から私たちの会話の中心となったテーマ、それは「コンテストへの応募」についての話です。Twitterで「~に応募したいので仲間を募集!」と書いている人々を目にしたことがきっかけで、この問題について考えを巡らせるようになりました。しかし、その後5年を経て考えるに、この問題はコンテストへの応募に限らず、より一般的な視点で捉えるべきかもしれません。

古いアフリカの諺に、「速く行きたければ一人で進め、遠くまで行きたければ皆で進め」という言葉があります。しかし、この言葉に込められた教訓を適用するには注意が必要です。人数が増えれば必ずしも成功確率が上がるわけではない。チームの一員として一緒に歩む人々を選ぶという行為は、目指す方向性が一致しなければ逆効果になり得ます。そして、それは特にSNSであいまいに「仲間募集」する場合に真実となります。

一人で進むことが困難な場合、その困難さを克服するために他人を募ることは、誤解を生む可能性があります。そして、それは「社会的手抜き」という現象とも関連しています。これは集団で共同作業を行う時に一人当たりの課題遂行量が人数の増加に伴って低下するという現象であり、集団の成果は必ずしもそのメンバー数に比例するわけではないということを示しています。

さらに、「ブルックスの法則」によれば、遅れているソフトウェア・プロジェクトに人員を投入しても、そのプロジェクトをさらに遅らせるだけであるとされています。これは再配置そのものに費やされる労力、新しい人員の教育、追加の相互連絡など、人員を追加することによって増加する全体の労力を指しています。

これらの考察から、「共創」の前にまず「独創」が必要であると考えるべきです。つまり、自分自身で進むべき道を見つけ、自分の強みや弱みを理解し、それに基づいて自分だけで物事を進める能力を身につけることが重要であるということです。この独創のステージがあるからこそ、他人との共創へと進むことが可能になるのです。

結論として、「一人で行くべき道を見つけてから、その道を共に進む仲間を見つける」ことが最も効率的であると言えます。独創のステージを経て自己理解を深めた上で、共創のステージに移ることで、より有意義な共創が可能になるでしょう。そのためには、一人で進むべき道を見つけることが第一歩となるのです。


2022-03-03 この記事は2017年にコンテスト応募に関するTweetを見て書かれた。その後5年間でよく言及した/されたが、その多くはコンテスト応募とは違う文脈だった。もっと一般化した文章が必要かもしれない。

2022-12-31


2017-10-23 コンテストなどへの応募に関して「~に応募したいので仲間を募集!」とTwitterに書いているのを見ることがある。なぜ一人で応募せず、仲間を募集するのか?

「人数を増やしたら成功確率が上がる」という勘違いがあるのか?「1人より2人の方が2倍の成果が出せる」という勘違いがあるのか?これらの誤解は、コミュニケーションのコスト、チームの方向性を1つに決めるコストを見落としている。

この種のコンテストはしばしば、学校での活動や会社での仕事と違って、参加することに強制力がない。

  • つまりチームメンバーのやる気が下がれば、そのメンバーは当然活動しなくなる。
  • チームリーダーは卒業や給与を担保とした強制力なしで、メンバーのやる気を維持し鼓舞するという、かなり難しい類のチームマネジメントが求められる。
  • メンバーが増えれば責任が減ると思っている?それは間違いだ。
    • チームメンバーのやる気を維持することはチームリーダーの責任である。

仲間を募集する人は、自分がそういう難しい問題に手を出そうとしていることを自覚しているだろうか?

  • 方向性が一致しなければ逆効果になる、一緒にやるメンバーは慎重に選ばなければならない
  • SNSであいまいに「仲間募集」するのは意味が分からない
    • 「自分がやりたくないこと、苦手意識のあることを代わりにやってくれる奴隷募集」って意味ですか?
    • 「当方ボーカル、バンドメンバー募集」的な都合の良い話ですか?
  • 「自分はXが得意だけどYが苦手だらか、Yの得意な人を募集」と明示するならまだわからなくもない
    • だけど若いうちは狭い専門分野に特化するより幅広い視点を持った方がいいと思うので、こういうタイプの募集にはあまり好感が持てない

メンバーを増やそうとする前に知っておくと良い知識

  • 集団で共同作業を行う時に一人当たりの課題遂行量が人数の増加に伴って低下する

  • ブルックスの法則:遅れているソフトウェア・プロジェクトに人員を投入しても、そのプロジェクトをさらに遅らせるだけである。

    • ソフトウェア・プロジェクトに人員を追加すると、全体として必要となる労力が、次の3つの点で増加する。すなわち、再配置そのものに費やされる労力とそれによる作業の中断、新しい人員の教育、追加の相互連絡である。

2017-11-18 共創の前にまず独創