以下加筆版スライド image 学び方のデザイン盲点に気づくことから始まる学びのプロセスこのスライドは2014年の灘校土曜講座にて使用した講義資料に口頭でのやりとりと質疑を 加筆したものですサイボウズ・ラボ西尾泰和(52回生)

image 2 土曜講座でOBが話しますっていうと「僕が知っている正解をみんなに教えます」という物が多いかもしれないが今回は、僕が悩んでいる問題を共有し、僕なりの回答を説明し、それに対して皆さんがどう思うかアイデアを伺いに参りました、よろしくお願いします。 今回正解を教えにではなく今悩んでる問題を共有してアイデアを貰いに来ました

image 今までのやり方でいいんじゃないかな、と僕もそう思っていました。僕ら学ぶの得意だよね?少なくとも灘校に合格してるし、大部分の人は東大京大に進学するわけで。だから特にデザインするまでもなく、3

image 4灘とか京大、東大に受かるための勉強のプロセスを噛み砕いてみると…

  • 問題が与えられ
  • 自分の力で解き
  • 結果が採点される

image 5問題が与えられる

image 6問題は自分の外にある当たり前のように思うかもしれないけど本当にそうか?という考え方

image 会社に入った、解くべき問題は用意されてなかった、何をするか悩んだ。 結局のところ問題は自分の外の現実と自分の中の理想のギャップ。 現実に働きかけて理想の状態に変化させることが「問題の解決」と呼ばれている。問題自体が存在するのではない、理想を捨てたら問題もなくなる7問題は理想と現実のギャップという別の考え方

image 8自分の力で解く

image 9テスト勉強なんかで自分の力で解かなければ力がつかないと考えがち筆算で計算しなきゃ計算力はつかない?でも筆算で計算する社会人なんていないよね…という考え方

image 筆算で計算しないで、電卓を使ったり、表計算ソフトを使ったりする。数式の変形にもMathematicaやWolfram Alphaを使ったりする。社会人は自分の力だけでなく使えるものは使った方が力が強いからよいという生き方をしている。計算機を使ったり、ソフトウェアを使ったり、問題解決に同僚や社外の友人の力を借りたりする。という考え方10

image 11結果が採点される試験勉強の結果は、当然採点されるわけです。

image 12正解と照らしあわせてどれくらいあっていたかを採点される!つまり→正解がすでにあるということが前提になっている正解がすでに社会にあるということはどういうことか?どういうことだと思います?

image 13ビジネス的には意味のない行為だ、ということになる正解がすでにあるってことはすでに誰かが解いた問題で自分がそれを解いても社会に価値をもたらさない

正しさとは何か

image という状況は得意36 3つの状況に関して個別に見てきました僕らは・問題が与えられ・自分の力で解き・結果が採点される

image しかし・問題が何かわからない・チームワークが必要・正解を誰も知らないとかとかという状況があります。こういう状況ではどうしたらいい?という状況ではどうすればいい? 37

image 38大学選択今はまだ前者の状況が多いだろう。大学から社会の間ぐらいでバランスが逆転するように思う。

image 39変化のタイミングは人によって異なる。 ・大学の選択は正解がないので後者だけど、僕の場合あんまり深く考えずに京大を選んで入っちゃった。・次の機会は研究だけど、研究室に具体的な問題があったりするとその解決方法を考えるだけで成果でちゃう ・就活で『正解』を探して見つからなくて悩む人も多いが…一見トントン拍子で順調に見えるが、負債を未来に残している大学選択

image 40過去の成功体験が発想の転換の妨げになる転換前の状況が得意でうまく行った経験があるがゆえに、転換後の状況で「やり方を変える必要がある」と気づくのが遅れる

image 41 (休憩)

image ・問題が何かわからない・チームワークが必要・正解を誰も知らないという試験勉強と違う状況でどうやって学んでいけばいいだろう。これについて考えていきたい。みなさんはどうすればいいと思います?という状況で一体どうやって学べばいいのだろうか? 42

image 43少なくとも確実に言えることは新しいことを学ぶためには盲点に気づく必要がある盲点:知らないこと、そして知らないということに気づいていなかったこと

image !教科書がない分野はどうすればいい?研究の最先端には当然教科書がないし、恋愛や会社の選び方には…まあ教科書のふりをして売ってる本はあるけど、正しいかどうか。教科書が正しいと信用できるって恵まれた一部の分野だけ。44今は教科書が与えてくれる今の皆さんの状況では教科書を読んでいくと「ああ、これは知らなかった、学ばなきゃ」と自分の知らなかった盲点がどんどん与えられる。

image 理解「こうなっているはず」という自分の理解との食い違いを見つける45現実を先入観なく観察する「問題は現実と理想のギャップ」とも関連してくる。まずは実験データなど現実をしっかり観察する。で、それが自分の理解している「こうなるはずだ」と食い違った時、そこに何かまだ気づいていない盲点がある。

image 58つまり、灘の校是「自他共栄」なわけだ精力善用自他共栄自分と他人が共に栄える形を目指していく相手が教える、自分が教わる、ではなくお互いに教えあうことによって

image ここまでが「問題が与えられない」状況で学ぶ方法についての僕なりの答え解説させていただきました。それは違うだろうと思う点があれば皆さんの手元のアンケート用紙にたくさん書くところがあるのでぜひ容赦なく指摘してください。そうすると来年はもっといいものになります。みんなの考えもぜひ聞かせてください59

image 知識を効率よく 得るための知識=学び方これについて本当に知りたい。お金を払って買えるなら買いたい。買えないので本を読んだり時間を掛けて考えたり、講演してフィードバックを得たりしている今思っている一つの戦略、方向性が…これに投資したい。どうすれば投資できるか模索している73

image 74抽象的な知識ほど応用範囲が広いという原則。例えば数学について考えよう

image 特定の問題の答えを覚えるのではなく「見たことない問題」を解く能力を学ぶ数学の問題集の巻末解答を暗記したりしてないですよね。具体的な答えではなく、抽象化した「答えを得る方法」を学んでいるこの抽象化された方法論を効率良く学びたい75

image 76具体的な問題を解かずに解き方だけを学べるか?抽象的な知識だけ効率よく学ぶことはできないだろうか?そういうことを思ったことがありました

image だから具体的な詳細な知識を持っていることだけではなく、それを新しく現れた現実の問題に応用して価値を生み出せる自分の中の知識の体系を育ててないといけない。何年に誰がどうしたという知識ではなく、講義の機会に応用してこういう講義をして価値を生み出86せるところまで育てないと。中途半端な高さで止まっているのでは価値を産まない。応用して価値を生み出すことができる知識の体系を自分の中で育てるには?これが必要だと思っています。では、どうすればできるのだろう?どうすればいいのだろうか?

最初の仮説はどうやって作るのか

image 94数学の小テストの場合、解くべき問題、チェックする方法を先生が用意してくれる。学ぶべきことは授業で教えてくれる。そうでない状況では一体どうやって…最初の計画、仮説、理解は どうやって作るのか

image 発散書き出し整理干渉成長付箋づくりグループ編成収束選択発表図解化 A型発表資料づくりB型演習先日京都大学サマーデザインスクールで3日間かけて行ったワークショップでは、自分の学び方について盲点を見つけ、改善計画をたてること(P)を目標にした。そこで使った具体的な方法を少し紹介しよう

image 96書いてから考えよういままで抽象的な話だったけど、ここから具体的な話をします。何度かやってきていくつか有用な原則があることがわかった。1つ目が書いてから考えよう

image 97書いてから考えようなぜ書いてから考える?どちらが簡単? !・暗算・筆算

image 書いてから考えようなぜ書いてから考える? 98どちらが簡単? !・目隠し将棋・普通の将棋普通の将棋=駒や盤を見ながら戦う将棋

image どちらが簡単?考え事をするときに、頭のなかだけで考えるのと、思ったことを全部書きだして、それを見ながら考えるのとどっちが楽だと思う? !・頭の中だけで考える・書いて、見ながら考える書きだすのは時間がかかるから、頭のなかだけで考えるほうが良い、どういう方法が正しいかは個々人にとって有用であるかどうかで決まるという意見もあるだろう書いてから考えようなぜ書いてから考える? 99

image 書いてから考えようなぜ書いてから考える? 100僕にとっては思ったことを書きだすのは 将棋の駒を用意するのと 同じこと

image 書いてから考えようなぜ書いてから考える? 101まずは全部書き出し

  • “覚えておく負担”をなくし 考えることに集中しようその方が最終的なアウトプットの質がよく、効率が良い、と僕は思っています

image 京大サマーデザインスクール2014演習課題102これはワークショップで実際に行った実際の演習の例。時間内に数多く、用意した付箋に書いていく。重要なのは「量が質よりも評価される」たくさん書いてみよう。こういう感じの演習を何度か繰り返して100枚位の付箋を作った。学び方の改善に 「関係あるかもしれないこと」を時間内に数多く書いてみよう他人が読める字で。この演習では質ではなく量が評価される。時間は2分

image 103こういう演習初めての人はなかなかスラスラ書けない訓練すると新しいアイデアを出す効率が上がるのだが…。で、スラスラ書けない人がなぜ書けないのかを観察して色々なアドバイスをしているのだけど、そのスライドを全部説明すると時間がなくなるので数枚だけ解説:

image 書いてから考えよう104 “アイデアは一時に完全な形で現れるものだと思っている人が多いがそんなものではない”トーマス・エジソンp256 A.オスボーン(2008)『創造力を生かす:アイディアを得る38の方法』豊田晃訳,創元社

image 105書いてから考えよう最初から完璧なものを作ろうとして手が止まる 完成度高めるのは後でやろうモヤモヤ悩んでいること、頭に浮かんだものをまずは全部書き出してしまうまずは関係あるかもしれないこと、関係ないかもしれないこと、後からそれを見ながら改善していけば良い

image 106書いてから考えよう書いたものは改善できる後から改善していくことができる、積み上げていくことができる書かなかったものは消えてしまう書かなかった頭のなかでモヤモヤ考えていることって一瞬で消えてしまう考えている最中に「ピンポーン、宅配便です」であっさり消えてしまう頭のなかだけで考えたほうがスピードが早いという意見もあるけど消えてしまうリスクとのトレードオフで考えると出して行って積み上げていったほうがより高みに到達することができる

image 107本の内容をまとめるなら本の内容だけではなく思ったことすべて書き出す書き出してからまとめる。その方が「本の中だけの知識」「机上の空論」ではなく自分の経験に結びついたまとめになりやすい

image 109実録KJ法の流れそうやってガンガン書き出していくとこうなる。だいたい100枚ぐらいある。書いたものは机の上に広げます、なぜか

image 110書いてから考えよう一時記憶は7個程度 書いたものを机に広げれば

  • 100個をひと目で見渡せる一時記憶にはたかだか7つぐらいの情報しか入らない、机の上に広げてひと目で見渡せるようにすると、視線を動かすだけで100の情報が目に入るようになる。一時記憶を物理的な方法で拡張することができる。拡張した状態で考えるのと頭のなかだけで7つの一時記憶だけで考えるのとどっちがいいか?

image 111書いてから考えよう一時記憶は7個程度 書いたものを机に広げれば

  • 100個をひと目で見渡せる少なくとも僕にとっては広げるほうがやりやすい。僕にとっては有益であり、正しい方法。みなさんにも有益かもしれない、有益でないかもしれない。それはみなさんが試してみないとわからない。実際、この講義資料も僕が最近出した書籍とかも全部この方法でやっている。 個人的には手放せない方法。(追記:今は紙だけど電子化してさらに改善したい)

image 112断片的情報の構造化- KJ法の実践2:ボトムアップでグループ編成広げた後どうするのか?ボトムアップでグループを作っていく

image 113断片的情報の構造化- KJ法の実践2:ボトムアップでグループ編成何のために? 100枚付箋があります!ってそんなに情報があると脳が混乱してパンクして考える事を拒否してしまう。「うわー、ごちゃごちゃしているなー」ってなる。!なので数枚のグループにした上でそれについて考える。情報量が多いと脳が考えることを拒否してしまう。数枚のグループにするとアイデアが出やすくなる。

image 数枚ずつのグループができている断片的情報の構造化- KJ法の実践演習(実際の風景)

image 115断片的情報の構造化- KJ法の実践2:ボトムアップでグループ編成ボトムアップでまずは断片として入っていく。断片の状態になっているものを、後から構造化していく。グループを作っていく書いた後でグループ化していく最初に書き出すときに綺麗に構造化された状態で出てきたりはしない出てくるときは細切れの断片として出てくる皆さんが本を読むときも綺麗に構造化されて入ったりしない

image 116ボトムアップが重要トップダウンに分類すると既存の考え方の枠に情報を押し込めているだけになる トップダウンっていうのは例えば付箋を書きだした後「この付箋は現状に関するものだ、これは解決法、これは原因だ、じゃあ3つに分類しよう」という方法。 これはダメだ。なぜか?トップダウンにやると、自分がすでに脳内に持っている情報の枠組みに合わせて情報の側を合わせていくことになり、予期しない構造を発見することができなくなる。 #既存の枠組み

image 117目的は予期しない構造の発見紙に書くとか机に広げるとかボトムアップで組み立てるとかはあくまで手段。目的は盲点に気づくこと、学ぶべきことに気づくこと、今まで気づいていなかった何者かに気づくこと。既存の考え方で分類すると、自分の考えている通りの構造が出来上がって「うん確かに自分の思ってるとおりだったね」PDCAサイクルでDoしたのに 失敗しない状態になる。それでは学びにならない。新しいものが生まれなくなる

image

image 図解化119

image 120集めた付箋の間の関係性や、グループを囲う線を書き足し図解にする図解化と文章化図解化をし、次に文章化をする。なぜか?

image 断片的情報の構造化- KJ法の実践KJ法B型図解は全体像を見るのに向いている文章は飛躍がないかを確認することAでBだからCなんだ。DとEとは対立構造だな、というのには図解が向いている逆に話のギャップには気づきにくくなるに向いている 順番に文章で説明していくと、論理的な飛躍があると「あれ?ここうまくつながらないぞ?」とか「この話からこの話に進むのはおかしいよな、もう一段階クッションが必要だ」とか気づきやすい。しかし全体像はわかりにくい。違うフォーマットに変えることで足りない部分に気づきやすくなるなので図解を作った後、文章にする

image 122文章化すると何がいいか?アウトプットがしやすい図解を見せても伝わりにくい文章化してアウトプットし他人のフィードバックを得る

image 123理解に基づく 行動理解DCAサイクルP組み立てた理解Pを元に、アウトプットDができて、その結果が他人からフィードバックされ… サイクルが回り始める理解の修正結果の考察「うまくいくと思って行動したけど失敗した」が理解修正のチャンス

image 124まとめ今まで出てきた重要なコンセプトをおさらいしてみましょう

image そういう分野での正しさは? 126正解がまだ存在しない問題が解くことに価値のある問題

image !とった行動の結果が自分の人生にとって有益だったかどうかと決めるしかあるまい意思決定の正しさ多くの分野では科学的な正しさや論理的な正しさを求められない、そこで127

image 128理解に基づく 行動つまり理解DCAサイクルP理解の修正結果の考察ここで正しさがわかる行動の結果から学ぶ

image 129学ぶためには盲点に気づく必要があり盲点に気づくには他人の目が有用

image 130知識の少ない人からでも学ぶことができるどんな人が相手でも「この人から何かが学べるはずだ」と考えよう

image 131その結果互いに知識を交換して学ぶという形への移行が起きる

image 132その際、他人が言うことをついつい自分の枠組みで「違う」「関係ない」とか判断して拒絶してしまいがちだが“判断の保留”が大事そうやって取り入れたいろいろな知識を

image 133ボトムアップで理解を育てるしっくりこないものを「ノイズだ」と言って捨ててはいけない。そういうものこそ理解を育てる上で重要なパーツとなるプラトンは哲学を産婆術に例えた。本質的な知識は各人が産み出さねばならない野中郁次郎・紺野登(2003)『知識創造の方法論ーナレッジワーカーの作法』東洋経済新報社, p.33

image 134応用ボトムアップでないと応用ができない根無し草の知識根のある知識応用できない知識に価値はない

image 135具体的な方法論としては、まず書いてから考えよう書いたものは

image 136机に広げることで 一時記憶を拡張するそしてボトムアップで組み上げる

image 137空間的に配置した状態から文章へとフォーマットの変換で 足りないものに気づくそして他人にアウトプットすることでPDCAサイクルが回り始める

image 138異論反論大募集 どんなコメントが来るか 楽しみにしています。

image 139異論反論大募集 どんなコメントが来るか 楽しみにしています。異論反論と言ってもすぐに出ないかもしれないので、例えば「ここの話ざっくりしすぎだろ」とか「この視点が抜けてないか」とかそういう鋭いナイフを僕に投げつけてくるようなコメントを期待しています

image 140質疑応答

image 141 Q:知識には知識を効率よく得るための知識とお金を効率よく得るための知識という話だったが、知識を効率良く得る知識の知識とはどちらの知識か

image 142 A:両方だね。再帰的な定義。 どちらも人間の行動を効率化しているという点では同じ。

image 143 Q: (マイクから遠いため 聞き取れず)

image 144 A:検索で見つからない知識にしか価値が残ってないということだね。

image 145 A:例えば学割で電車に乗る方法を知らなかったとする。Googleで検索して調べて学割を買ったとする。僕は学割購入方法の知識は持っていなかったが「Googleで検索すればいい」という「知識の取得効率を上げるメタな知識」のお陰で安く電車に乗れて金が浮いた。具体的な知識はどんどん価値を失い、メタな知識の方に価値のウェイトが移って行っている。

image 146 A:「Googleで検索したらいい」って知識はGoogleで検索して得た知識ではないから別の方法で得たんだろうね。

image 147 Q:マインドマップはどう思いますか?よく似ているが、違いは?

image 148 A:思ったことをまず書きだすという点では同じ。小さな紙に書いて並べるか直接書くかの違い

image 149 A:マインドマップは中心にコアイメージがあってそこから放射状にツリーを書くのでトップダウンで構造化されたものを書くバイアスがかかりがち。これが悪い点。カラフルなのは良い点。

image 150 A:よく事例として目にするようなきれいなマインドマップがいきなり描けると思う?最初から完成度高いものを書こうとするとつまずく。

image 151 A: 1回描いて終わりじゃなくて、見ながら「この枝はこっちにつくべきだな」「ここにあれが抜けてるな」などと考えて新しいマインドマップを描いた方が良い物になる。

image 152 A:付箋で並べたものを最終的にマインドマップにしてもいい。その方が他人にしっくり来やすいマップになるだろう。

image 153 A:マインドマップも使ってたけど、最初の一歩は僕にとっては付箋のほうが楽だった。使いやすい方を使うのがいいと思うよ。あなたにとって有用なものがあなたにとって正しい。

image 154 Q:「正解がある問題はすでに誰かが解いたものだから解いても価値を生まない」の価値は誰にとっての価値か?正解があっても解くことによって個人に有益なら価値はあるのでは?

image 155 Q:意思決定などの答えのない問題の学び方の話だったが、逆に日々の試験のような答えがある問題にはどう対処する?

image 156 A: PDCAサイクルをいかに小さく速く回すかに尽きると思う。

image 157 A:素晴らしい。その通りです。例えば入試の問題は答えがあるのでそれを解いても社会にとっての価値は増えないが、少なくともあなた自身はそれによって大学に受かるという価値がある。

image 158 A:ついつい「社会にとって価値があるのか」という大きなことを考えてしまいがちだけど、最終的には「自分にとって」が重要なポイント。なのでご指摘のとおりです。

続き 灘校土曜講座2014質疑