タイトルのSHIFTは企業における変化を[連続的変化]と非連続的変化(変革)に分類した時に、非連続的変化にSHIFTとJUMPがある、とする、その「SHIFT」 「連続/非連続」というメタファーが壊れてる気がするけど…まあ整合性のない言葉は無視すると「変革の方法にはJUMP以外もある。それについての本」ということになるか。
SHIFTの最大の鍵は「認知の再形成」としている。
- 市場でのマーケティング(エクスターナルマーケティング)の前に、社内でのマーケティング(インターナルマーケティング)が必要
この本は、個人やベンチャーではなく、既存事業で収益を上げてる企業においてのイノベーションの方法論だ
- インターナルマーケティングが必要である規模や、既存事業によるバイアスの存在が前提
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不確実性を減らして経営陣を納得させる話
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はじめに 刊行記念序文「日本人イノベーション最強論」
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第1回 イノベーションは誰もが起こせる
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第2回 SHIFT領域の考え方
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第3回 バイアスを破壊する
- バイアスを可視化
- バイアスのパターンを壊す
- 強制発想
- USBメモリの生まれた流れ
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第4回 問題の本質から強制発想する
- 構造化された混沌
- 競技場の実例
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第5回 市場を実験場にしない
- インターナルマーケティング
- β100: 顧客調査で不確実性を減らす
- 機能・外見・文脈の3つのプロトタイプ
- プロトタイプを分けることでコスト削減
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第6回 不確実性の中で意思決定を下すには
- β100の詳しい実例
- これリーンスタートアップにおける「まだ完成してない商品を売ることで、顧客存在仮説を検証する」に近い
- 合意を取り付けるための話し方
- パッション
- 結論を先に言う
- 階段上に合意を取り付ける
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第7回 戦略意思決定の質を高める
- デシジョンマネジメント
- 意思決定をした結果の質と意思決定の質は別物
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第8回 ユーザーの心をいかにとらえるか
- 3つのアプローチ
- スナイパー型: よくあるパターン
- ハンター型: 複数の弾を撃つ
- フィッシャーマン型
- デザイン、ファンクション、ストーリー
- プロダクト、エクスペリエンス、パッケージ
- 3×3のすべてが一つのストーリーにつながる設計
- 最初の100人をどう確保するか
- 無料配布や広告に疑問
- 提供したい価値を薄めたり、重要な機能を取り外したり、おすすめできない
- 最初の100人と後の10万人で同じ価値や体験を提供すべき
- 理想はその通りだが、どうやって実現するか…
- 特にソフトウェアだと無償提供しがち
- 3つのアプローチ
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第9回 誰に何をどのように働きかけるか
- コールマンの火災報知器の事例
- 缶入りワインの事例
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第10回 プライシングを動的にとらえる
- 認識価値と認識価格
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第11回 自由度の高いフェーズにリソースをかける
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第12回 個人で考え切ってこそ議論の質が上がる
- 濱口秀司のコラボレーション実験の詳しい話
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第13回 学ぶ者が教える者を超えなければ意味がない
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第14回 不確実性を論理的に乗り越える ~SHIFTに関するQ&A