キャリブレーション会の冒頭10分を公開する実験 2021-10-28
この動画が始まる直前には「今録画開始します?後にします?」「今開始しましょう!」というやりとりをしていました。 https://youtu.be/YFaqfXrIIxw
- キャリブレーション会
- キャリブレーションってなんぞ
- 我々はコミュニケーションの最中に誤り訂正プログラムを走らせてる
- 「相手が発話したことをそのまま受け取る」「思ったことをそのまま発する」を意図的に避けてる
- それを繰り返していると、コミュニケーションのチャンネルがバグっていくんじゃないかという問題意識
- 「ここでは言われたことは言われた通りに受け取る」「思ったことは思った通りに喋る」ということをやることによってそのコミュニケーションをキャリブレーションしましょう
- 立川さんそういうルールが先にあってこの会が始まったみたいなこと言ってるけどそれが現実と違って
- 立川さんはまず雑談がしたくて
- 雑談を定期的に繰り返しているうちに「なぜ立川さんはこの雑談会をしたいんだろう」と問いかけて
- 言語化しようとした結果、これはキャリブレーションのためにやってるのではないか、と「事後的」になった
- 追記: 経緯をキャリブレーション会にまとめた
- - このキャリブレーション会の歴史はもうかれこれ3年とあるわけですよ。 - その中ですごく面白い結果が得られた - よりパワーアップさせたい - パワーアップとはなんぞ - もっと`"面白"`くするにはどうすればよいか - 別の人を呼んで3人で喋ったり - クラブハウスとかを使っていろんな人が入ってこられるようにしたり - 不忍池をぐるぐる回りながら雑談したり - いろいろしました - たどり着いた仮説 - 我々は、本来お互いローコンテクストなコミュニケーションをする人間 - ローコンテストなコミュニケーション最初していた - その内、そのローコンテキストのやりとりを超膨大な時間積み重ねることによって2人の間では極めてハイコンテキストなやりとりがされるようになった - 例えば何か西尾さんがそれは面白いですねと言うと「面白い!それそれ」とか、 - `"面白い"`に引用符がついてることが伝わってないと思うけど - 関連: [[「面白い」のKJ法]] - そうそう、うん。それが今これがまさに、ハイコンテキストのコミュニケーションを始まってるという。 - 他の人は何の話で2人何盛り上がってのかわからない - この閉じた2人の間のハイコンテクスト実はすごい楽しいねってことに気づきました - 2人のときと、3人4人5人のグループの時とは全然場の質が変わってくるということに気づきました。 - 僕個人としては、グループでの対話より一対一の濃い対話に高い価値を感じていて、 - その濃い対話のままで何がしか、外から刺激なりフィードバックなりをもらえる仕組みは、作れないだろうか - なるほど、一対一の対話の状態を保ったまま一対一にとじていないコミュニケーションを発生させたいのね - というわけで今回の実験になったわけですなるほど、納得した - 僕の側の観測としては「今回は動画の冒頭10分を公開する実験がしたい」と来て「なんでやりたいかよくわかんないけどその実験`"面白"`そうだからやりましょう」でこれが始まったわけ - 他の人に参加してもらった実験、その個人に悪いところはないのだが、なんか期待期待していたのとは違った方向に落ち着いたんですよね。 - 例えばClubhouse、いろんな人が入ってきてくれたんですよね。最初に我々はその人たちの話ふむふむと聞く形になったわけです。講演会を主催したみたいな形に最終的になった - それ自体はすごい楽しかったんですよ、すごい楽しかったんだけれども、思ってたんとちゃうっていうことになった。 - 例えて言うならば5人ぐらいでビーチバレーをしてるような状態になったわけですよ。 - でもこの2人でやってるのは卓球なんですよ。 - かなり速いサーブを打ってラリーをやってるんけですよ。 - このラリーをやってる場を、他の人も入ってこれるようにしようと思ってオープンした場合に、ラリーができるかっていうと、できないってことがわかった。 - そうそう、卓球をやりたいのに他の人を連れてきたら卓球にはならないってことにやってから気づいた - 一方で「我々は今話すけど他の人を会話に参加はさせない」ってのは感じが悪い - (と立川さんは感じているらしい、共感はしないが観測事実として受け止めた) - (例えば[[第54回情報科学若手の会の反転講演スタイル]]では、招待講演の僕と幹事団の二人が鼎談して、他の人はScrapboxに反応を書く、僕や幹事は適宜そのScrapboxを見て話題を拾う、というスタイルだった) - なので先に対話して動画はそのあとから公開する、それをみて「そういう対話をしたのね」という人がいればなんかちょっと面白いんじゃないだろうか - なぜ冒頭10分だけにするか - 我々の話は、95%ぐらいあまり人様にお聞きさせるような話じゃないよ。 - いや、この冒頭の10分ところに人様にお聞かせできるような話があるかはわからないがw まあ実感してみないとわからないから実感したわけだがw - ここまで何か変な話ししてないですよね。 - 変な話はしてないよ - でも見て面白いかどうかに関してはちょっとわからん - まあそれは[[市場が判断すること]]であって我々が判断することではない
- 順番としては何か雑談を楽しいと言って始めました、その後にいやこれはキャリブレーションなんだっていうことに気づいたというべきなのか、後付けで何か適当に理由つけたのか
-
後付けでしょう
- 最初はキャリブレーションと呼んでなかった
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次に続ける処分が解けたんでしょう。なんか
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読んでなかったのね一番ね、最初だけだったはず。
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半年ぐらいで「この会はなんだ」と西尾さんが言い出して
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立川さんが毎月毎月僕と対談をしたいというのは一体なぜなんだろうかという話なんか6回目ぐらいにあった
- 6回目になるまでわけもわからず付き合ってたw
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初めはローコンテストに期待していたのに、今はもうハイコンテキストとのコミュニケーションもはや我々してしまったわけです。
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その最初に「ローコンテキストを期待してた」って本当ですか
- それは違うのでは
- 「忖度しないコミュニケーションをする」という大前提を共有している相手との会話である、そういうコンテキストがあったんじゃないですか
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たしかにそういうコンテキストは共有してた
- - 「わからない単語をなんとなく流さないで必ずつっこむ」 - 「相手の解釈が間違ってると思ったときに忖度なく突っ込む」とかね
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それがすごく良かったわけですよね。
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その後の話
公開後の議論・反響
- Facebook
- 最初5分くらい立川さんが長々と一人でこの回について視聴者向けに解説してて「卓球のラリー」が始まってない
- 2回目は説明なしで、なるはやでトップギアに入れることを目指すのが良さそう
- 文字起こししてみての感想
- 僕も立川さんもしばしば「これでは伝わらない」と思った時にその場にいない第三者の観客に対しての説明を入れているが「卓球のラリー」をしたいのに「観客にパスを回す」ような行為なのでおかしい、第三者に伝わらないと思ったことはその場で口頭で補足するのではなく後で文字で補足説明すれば良い
- 時間管理は機械に任せる方がいい、例えば3回ベルが鳴る学会発表タイマーを4分、7分、10分で設定、10分のベルがなったら話を畳んで録画を止める
- ボールが片側にずっとある状態はラリーではない(=片方が長く話し続けるのはおかしい) 「存在しない第三者に対する解説」がなくなればボールが相手に渡るまでの時間も短くなるのではないかと思うが、要実験。
- 決断力は自分の感情にフォーカスする訓練によって培われる
- これの「感情にフォーカスする」の「感情」に「面白い」が含まれる、と、この時点で明示的に書いている。なので「面白いとは何かを掘り下げよう」って案ともシナジーがある
- 「感情にフォーカスする」と「ちゃんと主観する」はほぼ同じ意味で使っているような気がしますね
- 僕は違いがあるように感じる
- キャリブレーション会部分公開実験2
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