選択肢は2個より3個がよい

意思決定の質が何に影響を受けるか知るために、従業員数1380人の会社で1年半に行われた83件の経営判断について、8年後に同じ経営陣にその判断の質を聞いた研究。

選択肢は2~4個だった。4個はサンプル数が少ないので「選択肢が2個と3個でどう違うか」の比較がメイン。 image

判断は「very good」「satisfactory」「poor」の3分類で評価。(以下a,b,c) 選択肢が3件の場合、2件の場合に比べて (a + b) / c が7.7倍、a / (b + c) が16.7倍であった。

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余談

  • 議論中の質問の量と判断の質に関しても調査をしたが有意差が出なかった
  • 選択肢が4個の場合の判断の質が下がっていることから著者らは「選択肢が増えれば増えるほどよいというわけではないだろう」と考えている。選択肢が4件ある意思決定はすべて複雑度の高い問題であったため、その影響もありえるだろう。データが4件しかないので統計的な判断はできない。
  • 問題の複雑さ(Problem Complexity)に関しては色々複雑なことをしているっぽくて同じ著者らの別の論文で詳細が書かれてるらしいが興味がないので追いかけてない。

GEMUNDEN and HAUSCHILDT (1985) “Number of alternatives and efficiency in different types of top-management decisions” European Journal of Operational Research 22 (1985) 178-190

表記揺れ

第三の選択肢