ランダムな出来事を100%受け入れた場合と、価値観に従って選択をした場合とで大きな差がつくという話。

日々、ランダムな仕事が自分に振ってくるとする。全部を引き受ける場合と、自分にとって好ましい方向に進む半分を引き受け遠ざかる半分を断る場合で、100件の仕事をこなした後にどのような差がつくか。#主体性 image 青い0がピークの山が主体的な選択を行わなかった群、オレンジの40がピークの山が半分断った群。0付近であることは、平凡であること、キャラが立っていない、キャリアが築けていない状況。

断る選択肢を持つことの効果はとても大きい。自分の価値観軸を明確に持てば、その軸方向に進むか進まないかを判断基準として、日々ランダムに現れる出来事を取捨選択していくだけで、自分の価値観にそう方向へ進むことができる。状況に流されて取捨選択をしなかった人の結果の分布と比べると、たかだか100ステップ後には歴然とした差になる。

少数派が利益を得る状況においては、とても有利になる。原点付近にいると、利益を得られる確率が低いからだ。

日々、ランダムな2つの仕事が振ってくるとする。2つのうち、自分にとって好ましい方に進むものを選んで引き受ける場合に、上記の「好ましくない場合は引き受けない」の場合と比べて、どう違うか? image 2つの選択肢から選択して引き受ける方(青)が、平均値が55付近となった。好ましいタスクを選んで実行する方が期待値は高くなる。どちらも「タスクAをやる/やらない」「タスクA/タスクB」という二択の選択だが、複数のタスクの選択肢がある方が期待値が高いのである。 これは単独のタスクについて「都合の悪い時にはやらない」(オレンジ:期待値0.40)より「都合のよい方をやる」(青:期待値0.56)の方が期待値が高いことによる。 image

なお、もちろん「タスクAをやる/タスクBをやる/やらない」の三択の場合はさらに良い。 image 関連研究: 選択肢の量と意思決定の質

元アイデア: 単なるランダムウォークの場合と、ランダムな二つの選択肢から自分の価値観に近いものを選んだ場合との分布を比較したら面白そう

実験条件、「ランダムな仕事」は平均0、分散1の標準正規分布。 ランダムウォーク