老子道徳経 三十三章

知人者智、自知者明。 勝人者有力、自勝者强。 知足者富。强行者有志。 不失其所者久。死而不亡者壽。

〈人を知るものは智にして、自らを知るものは明なり。 人に勝つ者は力ありて、自らに勝つ者は强なり。 足ることを知るものは富み、行ひを强むるものは志を有つ。 その所を失はざる者は久しく、死するも亡びざるものは壽なり。〉

「Aは良い、Bはもっと良い」が4回繰り返される

  • 満足することを知っているのは良いことで、その上で努力を続けることがもっと良いこと

死而不亡の部分を

  • 人がいったん死んだのちに生返り,他の離れた土地で仙人になる

  • https://kotobank.jp/word/尸解-72332 の意味に解釈する人がいると聞いてマジか…となっている
  • 例えば「人に勝つ人、勝たない人」という暗黙の対立軸がある
  • その対立軸の上では「人に勝つ人が良い」と言った上で「でも己に勝つ方がもっと良い」と言ってる
  • 老子は4つ全部その構図になることを意図して書いている、と僕は思う
  • だから「所を失うものは長生きしなくて、失わないものは長生きする、長生きするのはいいことだね、でも…」という文脈
  • この文脈を踏まえると僕には「物理的身体が長生きするとかしないとかどうでもよくて、死後も滅びない思想を残す方がもっといい」と読める

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