- 1: アリスはモヤモヤした表現したいことがあるのだけど、それにちょうどいい言葉がわからない
- 単にアリスが知らないだけかもしれないし、そもそも世の中にまだ対応する言葉がないかもしれない
- 2: アリスはあえていうなら既存の言葉AとBの組み合わせで表現できるかな、と思う
- たとえば「ちゃんと主観」「間主観」「dwell-think」「制度化した言葉」など
- 3: BobはそのAとBの組み合わせを聞いて、よくわからないな、と思う。AとBがうまく繋がらないように感じるのである。
- 4: しばらく考えてBobは「そうか、こういう切り口・視点・着眼点で考えればAとBには関係があるぞ、Aliceが言いたかったことはきっとこれに違いない!」と思う
- この時Bobは「わかった!」と思っているが、もちろんこの「解釈」FBがAliceの「伝えたかったこと」Fと一致するかどうかは未検証の仮説である
- この「わかった!」はまだBobの脳内にモヤモヤしているのでAliceに伝えて検証することができない
- 5: Bobはこの「わかった!」を言葉にしようと試みて「要するにAとBの関係はCとDの関係だな」と考えたりする
- ここで、まだ言語化されてなかった「わかったこと」が言語化されている
- 6: で、それをAliceに伝えてみると「え?全然違うよ?」となったりする
こういうやりとりを経て二人の共通のシンボル空間が作られる
- それぞれの元々持っていた視点からの見え方は異なっているが、それが矛盾なく実現できる構造にたどりつく
この「こういうやりとり」は共通の経験でありSECIモデルにおける共同化である このプロセスを経てAliceとBobには共通言語が生まれる
- そのプロセスを経ていない人がいると、その人にわかる表現をしよう、と考えてしまう
- これはコミュニケーションに制約とコストを増やす
関連
- この絵はフェルトセンスとシンボルの図である
- 体験過程と意味の創造の用語を使わないで書いてみた
- 「シンボル空間」という言葉はまだあまり説明が書かれてない、ちょうどアリスから出てきたばかりのA+Bみたいなもの
- 6と9や円でも四角でもない