考えること自体も、建てることと同じ意味で、ただし別の仕方で、住むことに属しています。このことは、今回試みてきた思索の道に証しされているかもしれません。 建てることと考えることは、それぞれの仕方で、住むことにとって不可避です。他方、両者が、おたがい耳を傾け合うことなく、別々に切り離されて自分のことだけやっているかぎりは、どちらも住むことにとって不十分です。両者が耳を傾け合えるのは、建てることと考えることが、住むことに属しつつ、それぞれの境界内にとどまり、それぞれが、長きにわたる経験と絶え間ない修練の仕事場に由来することを弁えるときなのです。