- 梅棹 忠夫が知的生産の技術で紹介した、B8サイズの紙切れ
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わたしが「こざね」とよんでいる紙がある。おおきさはB8判、紙質はとわない。(p.76)
- また、そのこざねを「こざね法」で繋げたものも「こざね」と呼んでいる
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こうしてできあがった紙きれのつらなりを、わたしは「こざね」とよんでいる。…一枚一枚の紙きれのことも、こざねとよび、この方法のことを、こざね法ということにする (p.203) 知的生産の技術p.204
「こざね」という言葉の意味
- 漢字では「小札」と書く
- 字の通り小さい札のことである
- 例えば小さい札を連結して鎧などに使われる
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大鎧の主体部は小札と呼ばれる牛の皮革製、または鉄製の短冊状の小さな板で構成されている。小札には縦に2列または3列の小穴が開けられ、表面には漆が塗られている。これを横方向へ少しずつ重ねながら連結した板状のものを、縦方向へ幾段にも繋ぎ合わせる(威す・おどす)ことにより鎧が形成されている。こうした構成により、着用者の体の屈伸を助ける。なお、重量軽減のため、革小札を主体として、要所に適宜鉄小札を混じえる例が多い。これは金交(かなまぜ)と呼ばれる。 小札の名称は当世具足で大きな札板が発生したことによって生じたものであり、古くは札板と呼ばれていた。