- 「狂愚まことに愛すべし、才良まことに虞るべし」
- 「狂は常に進取に鋭く、愚は常に避趨に疎し」
- 漢詩「狂愚」
- 狂愚誠可愛 / 狂愚は誠に愛すべきもので
- 才良誠可虞 / 才良は誠に恐るべきものだ
- 狂常鋭進取 / 狂人は常に鋭く新しい物事に取り組み
- 愚常疎避趨 / 愚者は常に危険を避けたりしない
- 才多機變士 / 才人には変節漢が多く
- 良多郷原徒 / 良識者とされる者は八方美人が多い
- 流俗多顚倒 / 俗世間の評価はしばしば転倒していると
- 目人古今殊 / 古今の人物を見れば殊更に思われる
- 才良非才良 / 才良など本当は才良ではないし
- 狂愚豈狂愚 / 狂愚のなにが狂愚であろうか
- http://school.nijl.ac.jp/kindai/OWND/OWND-00063.html#47
- 訳
これは古文や詩文の形式で書かれた非常に詩的で抽象的な文です。ここでは詩的な解釈を提供しますが、文脈や特定の参照がないため、解釈は人によって異なる可能性があります。以下はその一つの解釈を提供します。
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狂愚誠可愛 / 狂愚は誠に愛すべきもので
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才良誠可虞 / 才良は誠に恐るべきものだ
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狂常鋭進取 / 狂人は常に鋭く新しい物事に取り組み
- 狂気は新たな発見や探求に向かう推進力であり、その意気込みは鋭いと述べています。
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愚常疎避趨 / 愚者は常に危険を避けたりしない
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- “良識者”は一般には尊敬されるが、詩ではそれらが大衆を満足させるために自分を変える人々であると描かれています。これは、詩が社会的な価値観を問い直す一面を示しています。
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流俗多顚倒 / 俗世間の評価はしばしば転倒していると
- 一般的な視点や価値観は時には逆転し、それが現在の世界の状態を反映しています。これは社会や文化の常に変化する性質を指摘しています。
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目人古今殊 / 古今の人物を見れば殊更に思われる
- この句は、古今の人々を見ると、その逆転や価値観の変動が特に顕著であると主張しています。
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才良非才良 / 才良など本当は才良ではないし
- ここでは、“才良”と一般的に認識されているものは、実際にはそのようなものでないと言っています。この反論は、社会的な定義や期待が個々の真実を歪めることを指摘しています。
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狂愚豈狂愚 / 狂愚のなにが狂愚であろうか
- 最後に、詩は狂気や愚かさの定義を問い直しています。それが本当に”狂気”や”愚かさ”なのか、それとも社会がそのようにラベルを貼っただけなのか、という疑問を投げかけています。
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この全体から、詩は狂気や愚かさという一見してネガティブな特質が、実際には新しい可能性を探求する力を持つ一方、社会的に評価される才能や善良さが、実際には個々の真実を隠蔽したり歪めたりする可能性があるという視点を示しています。また、社会的な価値観や評価が一定ではなく、常に変化することを示唆しています。
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