プラセボ(プラシーボ, 偽薬)という言葉にはネガティブな用法とポジティブな用法がある。
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プラセボ効果=薬理効果を持たないものを処方しても、薬を飲んでいるという気持ちによって効果が現れる現象
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ある薬Xに効果があるかどうか?という文脈で
- Xを飲んだ人に現れた効果と、プラシーボを飲んだ人に現れた効果が大差ない時
- この文脈での「これはプラセボ効果だ」は「Xに特別な効果はない」というネガティブな用法
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行動経済学の文脈で
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この文脈が食い違ってると
- 「それはプラセボじゃないの?(効果ないんじゃないの?)」
- 「うん、プラセボだよ?(効果があるよ?)」
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というすれ違いが生じる
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医療の文脈で、苦しい病気の人に効果のない薬を売る行為は(例えプラセボ効果で病気が治ったとしても)倫理的に良くない
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行動経済学的な領域で「自分自身にプラセボを処方する」のは
- コーヒーを飲む(カフェインに効果があると信じてる人は多いけど、実際に効果を計測してる人はほとんどいない)
- 25分のタイマーをセットして「これから25分集中するぞ」と言う
- 手に人と書いて飲むことで緊張避けの効果が発生すると信じる
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などと同種のものであって、倫理的な問題はない。
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というわけで、自分の生産性を上げるためには、無害な薬品を「すごく効果のある薬だ」と信じて自分に処方するべき