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  • サボタージュ・マニュアル:諜報活動が照らす組織経営の本質

  • [米国戦略諜報局] (著),‎ 越智 啓太 (著),‎ 国重 浩一 (著)

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  • アメリカCIAが公開している、一般人向けサボタージュマニュアル

  • 1944年に米国戦略諜報局によって作成、公開された

  • 英語版は無償で読める

  • 本書は50ページ程度の解説と、上記の20ページのPDFの翻訳(60ページ程度)が書かれた書籍。

    • 1500円を節約したければ原文PDFを読めばよい。
  • たぶん今の人が興味あるのは

    • (11) General Interference with Organizations and Production
    • だろう。それ以外は物理的な破壊工作の話が多い。

(11) 組織や生産に対する一般的な妨害行為

  • (a)組織と会議

    • (1) すべてを「チャンネル」を通して行うことにこだわる
      • 「チャンネル」で行うことを主張する。決断を早めるための近道は絶対に許さない。
    • (2) 「演説」をする。出来るだけ頻繁に、長く話す。
      • 長く話す。逸話や個人的な体験談を交えて、自分の主張を説明する。
      • 愛国心に満ちた適切なコメントを躊躇なく述べること。
    • (3) 可能な限り、すべての問題を委員会に委ね、「さらなる研究と検討」を求める。
      • 委員会はできるだけ大規模なものにしようとする。— 決して5人以下ではない。
    • (4) 関係のない問題をできるだけ頻繁に持ち出す。
    • (5) コミュニケーション、議事録、決議の正確な表現をめぐって争う
    • (6) 前回の会議で決定された事項を引き合いに出してその決定の妥当性について再び問題にしようとする。
    • (7) “注意 “を促す。「合理的」であることを同僚に求めて、後で恥ずかしい思いをしたり、困難な状況に陥る可能性のある急いだ行動は避けるように
    • (8) あらゆる決定の妥当性を心配すること。
      • グループの管轄下にあるのか、、あるいは上位組織の方針と対立するのではないかと問題提起する。
  • (b) マネージャーとスーパーバイザー

    • (1) 書面による命令を要求する。
    • (2)命令を「誤解」する。命令について延々と質問したり、長い文通をしたりする。屁理屈をこねてもいい。
    • (3)あらゆる手段を講じて、注文品の納入を遅らせる。例え部分的には準備ができていても、完全にできあがるまでは渡してはいけません。
    • (4)新しい材料の注文は、現在の在庫がほとんどなくなるまでしない。少しでも遅れると操業停止になってしまうからです。
    • (5)入手困難な高品質の材料を注文する。もし手に入らなかったら議論してください。材料が悪ければ、仕事も悪かろうと警告する。
    • (6)仕事の割り振りは、重要でない仕事から順番にサインしていく。重要な仕事は劣悪な機械を使っている非効率な労働者に割り当てるようにしなさい。
    • (7)相対的に重要でない製品には完璧な仕事を求める。少しでも欠陥のあるものは磨き直しに回せ。その他の肉眼では見えないような欠陥のある部品を承認する。
    • (8)部品や材料を工場内の間違った場所に送るようなルーティングのミスをする。
    • (9)新入社員を教育するときは、不完全で誤解を招くような指示をする。
    • (10) 士気を低下させ、生産量を低下させるために、非効率な労働者を喜ばせ、不当な昇進をさせる。
      • 効率的な労働者を差別たり、仕事に不当な不満を言ったりする。
    • (11) もっと重要な仕事があるときに会議を開く。
    • (12) もっともらしい方法でペーパーワークを増やす。
      • 重複ファイルを始めよう。
    • (13)指示書や給与明細などの発行には、手続きや許可をかけよう。
      • 1人でできるところを、3人で承認しなければならないようにする。
    • (14)すべての規則を最後の一文字まで適用する。
  • (c) オフィスワーカー