from 「体験過程と意味の創造」勉強会1 クライエント中心療法
- 体験過程と意味の創造 第II章 認知において感じられた意味が働く実例 > B. > 3.心理療法 p.104
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クライエント中心療法では,特別にクライエントの感じられた経験を彼自身の言葉で探究する
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他の方法では治療者の理論的な照合の枠組みから発する診断的な概念を提供する
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けれども,もっとよく調べてみると, 別の派の治療法でも,一般に診断が予見しているようなクライエントの中の感じや経験をクライエント自身が自分で直接発見することを,同じように強調していることが見受けられる
- 「診断は概念的な足場である」 ジークムント・フロイト - Wikipedia
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建築中のビルの足場のように,実際のビルができた時には不用なものとして取り払われる
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診断は,面接やプロジェクティヴテスト(例えばロールシャッハテスト)の資料から一日の中に作ることができるかも 知れません.しかし,クライエント自身による,彼の内部での感情や,経験の発見 や把握には長い時間がかかりますし,概念によってそれが成り立つのではなく, 感情によって,それが成り立っていなければならないのです
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一つまり概念的 な一般化によるのではなく,彼の独自な経験によって成り立っていなければな らないのです。そのために,治療のあらゆる形態はもっと深く経験しようという 個人の努力から成り立っていますし,彼自身の感じられた経験を,自分で把握しシンボル化しようと努力することになるのです
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クライエント自身による彼の内部での感情や経験の発見や把握には長い時間がかかりますし概念によってそれが成り立つのではなく感情によってそれが成り立っていなければならないのです