• Slackのスレッド機能はよくわからないという人と、すごく便利だという人がいる

  • 話を聞いてみると「通知に関するメンタルモデル」が関係していると思った

  • スレッドの機能

    • スレッドを開始すると、元投稿の投稿者だけに通知がいく
    • 大勢の人が参加しているチャンネルにおいて、全員に通知を飛ばすことなくやり取りができる
    • 自分が対象に含まれてるスレッドはちゃんとスレッド単位でまとまって通知が来る
    • つまり「スレッドを開始する」とは
      • その特定の話題に対して
      • そのチャンネルと同等のアクセス権で
      • 全員に通知を飛ばすことなく
      • 無名使い捨てチャンネルが作成できる、という機能
  • 「スレッドを開始」は、ツリー型掲示板の「返信」とは、見た目の似た、全く異なる概念である。

  • これを全員が理解しているなら有益に活用できる。

  • 理解していない人がいる場合何が起こるか

    • 通知が飛ばないことを理解せずみんなに見てもらう必要があることをスレッドに書いてしまう
      • 見てもらえていないことで何らかの問題が起こる
      • 見てない人が悪いという他責/見てなかった自分が悪いという自責が起こる
        • 悪いのは「通知を飛ばさないための仕組みであることを理解せずに使った人」なのだが。
    • 自分に通知の来てないスレッドをしっかり読もうとする
      • 読むのに一手間掛かって面倒なので「スレッド機能は使い勝手が悪い」となる
      • 上記の「見てもらう必要があることをスレッドに書いてしまう人」が「見てない人が悪い」と主張したり、見落とした人が自分を責めたりした時にこうなりがち
      • スレッド作成者がきちんと仕組みを理解しているなら「作成者が読む必要ないと考えている情報」を一手間かけて読むことになる
  • 「通知に関するメンタルモデル」の問題としては、Facebookではメッセージが届いたときに必ずしも通知されない、Facebookの「ニュースフィード」はTwitterのタイムラインとは違ってデフォルト設定で「ハイライト」なので友人の活動のすべてが通知されるわけではない、なども事例。

  • 通知範囲の誤解という意味では、kintoneeveryoneメンションは「そのグループに参加している人全員」ではなく「その発言を見る権限がある人全員」なので、全社公開・参加自由のグループでeveryoneメンションをしてしまうと全社員に通知が飛ぶ、ってのも事例の一つ。