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同じ著者のNHK「100分de名著」ブックス ブッダ 真理のことばが面白かったのでこれも買った、とても面白かった

  • 「日本の仏教ではよく『宗派は違っても目指す頂きは一つ』とかいうけど、違うからね!」

ゴータマが死んで500年ほどたって、新たなムーブメント「大乗仏教」が起こる。この時に「法華経」「維摩経」「華厳経」などの色々な系統が生まれて、その中の一つが「般若経」系統。

  • 「大般若波羅蜜多経」が般若心経の13000倍くらいの長編で、般若心経のサンスクリット版のタイトルには「経」を意味する言葉がついてないので般若経のアブストラクトみたいなもの
  • これを漢訳したのが玄奘三蔵で、後に空海は注釈書「般若心経秘鍵」で「般若心経は呪文である」としている。

ゴータマは人間存在の五要素(五蘊)があって、それが苦しみを生み出している原理をよく観察して理解しようといったわけだが、般若経系統はこれに対して「そんなものない!」と主張した(五蘊皆空)

僕「つまりゴータマは人間の肉体などは当然存在して、それがどういう仕組みで苦しみを感じるのかしっかり考えようとした。一方で般若心経は『ぜーんぶ空!そんなものはない!』と言い出したわけだ」 妻「MBTIとか見ていると、人間にはThinkingタイプとFeelingタイプとがいて分かり合えないみたいだから、どんな宗教も広まった時点で必然的にTとFに分裂するのかもしれない」 僕「そういう意味ではゴータマ自身が『なんで人は苦しむの?』が気になって考えに考えた人なので、明らかにTだよね」