FPN
- 英語: first person networker
- 種類: 造語
一言要約
「ネットワーク構造を、その上を一人称視点で走るシステム」のこと。デライトを説明する時に宇田川氏がよく使う表現。FPS(first person shooter)にかけている。日本語では 神経目線 とも。
詳細
中心アイデア:
- ネットワーク構造に「視点」という要素を加えると、それは 輪郭構造 になる。
- 階層構造は要するに、一つの視点から眺めたネットワーク構造の部分、と捉え直せる。輪郭構造はネットワーク構造と階層構造をこの発想で統合している。
裏付け:
- 我々の意識は脳のネットワーク構造の「上を走っている」のであって、俯瞰しているわけではない。
- いわゆる グラフビュー のように、ネットワーク構造をそのまま目の前に置いても使い物にならない。
- 脳の拡張を志向するシステムでは、神経目線(ネットワークの中を歩く視点)の再現が重要。
- デライトは「ネットワーク構造という道路網をドライブしながら階層的に頭の整理ができるように設計」されている。
先行概念
「ネットワーク構造を一人称で歩く」という発想は、ハイパーテキスト構想の最初期からの核となるアイデア。
- Memex の associative trail(Bush, 1945): ユーザが文書間に張った関連付けの道を辿る、ハイパーテキスト構想の原型。「俯瞰せずに歩く」発想はここに既にある。
- Hypertext editing(Engelbart, Nelson, 1960年代): 概念を歩いて知識を組み立てるビジョン。
- Wikipedia walk / Wikipedia rabbit hole: ユーザが日常的に行っている一人称的グラフ探索。ネット文化として広く認識されている。
- Path-based queries(Cypher, Gremlin など): グラフデータベースの「歩く」型クエリ言語。
- Personalized PageRank / Random Walk with Restart: グラフ上を確率的に「歩く」アルゴリズムは情報検索の基礎。
宇田川氏の独自性:
- 「First Person ◯◯」と FPS のもじりで命名 したことによる語感の良さ。
- それを UI として実装し(三景)、グラフビューに対する明確な対案として位置づけたこと。
- 発想そのものは Bush 以来の文脈にあり、命名・実装での貢献。
関連用語
- 神経目線 — 日本語版の同概念
- 輪郭構造
- 輪郭法
- 三景 — FPN の UI 上の表現
- 認知パースペクティブ — 久住による派生整理
ソース
- villagepump-デライト.2hop.md (Page: FPN)
- arpla-デライト.2hop.md (Page: 神経目線, デライトについて #15)