難解な文章がなぜ難解かというと、単語が辞書的な意味で用いられていない(=非平行的シンボルである)からである image

1: シンボルが平行的でないので、本の中で使われているシンボル自体の意味がわかってもその組み合わせによって表現されているものがわからない

2: その後「あ!こういうことが言いたいのか?」と気づきがある。これは新しいフェルトセンスの想像で、これが著者が表現したかったものであるかどうかの確証はない

3:このプロセスを繰り返すことでシンボル間の関連(RELEVANCE)が見えてきて、それらが整合性のあるネットワークを形成していることによって「これが著者の言いたかったことだ」という確信が高まっていく

2から3へのプロセスはアイデアの干渉効果における安定性の獲得と強く関連している

Scrapboxは非平行的シンボルについて「その非平行的シンボルが使われている箇所」をまとめて提示することによって、著者がそのシンボルに対して持っているフェルトセンスを特定することを容易にする

  • だから自動ブラケティングしてはいけない
    • リンクによるページ集合の中に平行的シンボルが混ざると有害
    • 文字列的に一致するかどうかではなく著者のフェルトセンスに照合して違和感ないかどうかが大事
    • 文字列的に一致するけどリンクすることに違和感があるなら、文字列の側が変わるべき

3で作られている「整合性のあるネットワーク」が「読む」の重さで語られている「著者のエミュレータ」に関連する

このプロセスをデジタル視点で考えると

  • フェルトセンスがword2vec的なN次元のベクトルだとするなら
  • 2つのフェルトセンスの混ぜ合わせは2^N通りあって
  • どれが著者の意図したものかわからない
  • 可能な混ぜ合わせの中からランダムサンプリングして照合した時に関係がありそう(ベクトルが直交しない)ものを選び出す