知識を与える行為は知識の送り手にコストが掛かる
知識の受け手をシステムとみなした時に2種類のシステムがある
- A: 1コスト払って知識を入れると1以上の社会的効用が出てくるシステム
- B: 1コスト払って知識を入れても1未満の効用しか出てこないシステム
知識の送り手Xから見て、Aに知識を入れることは効率的に利他主義を行う手法である
- 関連: 効果的利他主義
Bのシステムが知識を得るには、Xに支払いをする必要がある
- 例えばXが本を書き、それを機械的に3万部くらい複製して、受け手は3000円払い、Xにそのうちの300円が分配されるとする
- この場合、Xは「本を書く」という労力と「900万円得る」という利己的利益とを天秤に掛けて判断することになる
この時にBが得る知識は3万人に共有されているコモディティ知識である
Xはその知識がBの役に立つかどうかに興味はない
- それを判断する責任はBにある
- そもそも大勢いすぎて目が届かない Xはその知識がAの役に立つかどうかに興味がある
- 役に立つことが「Xが効率的に利他主義を行うこと」の要件だからである