未踏のブースト会議では、色々な人からいい発言が出るんだけど、NDAが掛かっているため、そのまま埋もれてしまってもったいない。現役のクリエータに対してPMやOB/OGが投げかけたメッセージの中には、来年以降のクリエータに対しても有益なものがある。

この種の発言は、未踏に閉じるのではなくどんどん発信していった方が良いのではないか、と考えて2019年のブースト会議のFacebookグループに”「未踏関係者の名言ボット」みたいなTwitterアカウントがあると良いのだろうか”と書いていたところ、その後の懇親会で[/mitou-meikan/後藤 真孝](https://scrapbox.io/mitou-meikan/後藤 真孝)と盛り上がり「Facebookグループ上に”名言スレ”を作って”いいね”で承認できるようにすると手軽」というアイデアをもらって、良さそうだったので早速実行した。

将来的には未踏名鑑(/mitou-meikan)に載せるのが良いかもしれないが、どういう形で載せるのが良いかよくわからないのでとりあえず個人のページにおいておく。

  • 2019年版を作ってみての感想
    • 「今回初回だから少なめかな」と思ったが書いてみたら思った以上に分量が多かったので、1イベント1ページが良さそう
    • しばしば発言者本人が公開の場に関連したことを書いている
      • 考えてみれば当たり前
      • そういうものは積極的にリンクしていきたい
        • きちんと発言者が伝えたかった概念を伝えられるようにしていくべき
        • 文脈から切り離された短文だけが本人の意図と違った意味で流通するのは好ましい状態ではない

2019

名言スレ 未踏ブースト会議では毎年たくさんの名言が生まれますが、NDAがあるために秘密グループの外に持ち出されることがなく、埋もれて忘却されしまいもったいないです。NDAがあっても発言者本人の公開許可があれば公開して問題ないので、見聞きした名言はこのスレに転載し、本人からのイイネによって公開許可としたいと思います。 これによって未踏のカルチャーを表現した言葉が蓄積して行き、来年以降のクリエータや世界のためになることを目指しています。

  • 「未来はすでにまだらに存在している」 奥田 浩美

    • 本人による公開文章:
      • ”「未来から来ました!」 奥田浩美の講演はこの言葉から始まります。勿論2050年とかからタイムマシンに乗ってきたわけではありません。未来は現実の世界で”まだら”に存在していて、すでに一部のビジョナリーリーダーには「在りたい未来」が見えています。見えているどころか、すでにその未来の姿を生きているのです。

      • 奥田浩美はすでに現代を生きている「まだらに存在する未来人」を発掘し伴走するVisionary Partnerです。過去の価値観や行動様式に満ちた現代では理解されにくいこともあるでしょう。そういうビジョナリーリーダーに奥田浩美は伴走し、必要ない行動様式を共に破壊し、新たな価値を生み出します。”

  • 「僕らは年齢で人のスキルが判断できない時代に生きている」 安川 要平

    • CoderDojoや未踏ジュニアに関する文脈
  • “製品化には「ふつーの労力」が必要” 伊藤 隆朗

    • nishio.icon↑これちょっと情報が不足してて1年後には意味がわからなくなってそうな気配があるが、メモしておけば改善することは後からでもできるのでとりあえずメモ
  • 「未踏文化を参考にして、領域会議に、JSTで初めてチャットを導入した」後藤 真孝

    • nishio.icon「名言」という感じではないが「Ideas worth spreading」だと考えて切り出した。
    • 公開情報:
      • 年2回、合宿形式で実施される領域会議は一大イベントです。全研究者が参加して、学会などの発表会ではあり得ないぐらい全然違うテーマを次々と発表します。1期生と2期生の60人の発表を2日間で聴いて議論した時は、全員で知力の限界に挑んでいる気分でした。

      • 異分野のトップクラスの若手研究者同士が、横のつながりを持てることは素晴らしく、大きなチャンスです。

      • 情報学という「根」と、一流の研究者を目指す熱意は共通しています。将来の連携の土台となるように、交流を深める工夫をしています。発表後の質疑応答だけでなく、JST初の試みとしてテキストチャットツールを導入して、発表中から参加者が気軽にコメントできるようにしました。発表者はより多くの意見やアイデアがもらえるようになり、参加者全員が活発に議論できるようになりました。

      • (中略)

      • ACT-Iは「情報と未来」が最初の研究領域で前例踏襲がそもそも不可能なため、自由にゼロからデザインできる楽しさと運営の大変さがありました。よりよい領域にすべく、領域会議の最後にはテキストチャットを活用して毎回5分間の意見収集時間を設けています。そこでは何百というコメントが得られて、良かった点は維持し、問題点は改善することで 、さらにACT-I研究者にとって有意義な運営を目指しています。

      • image
    • この「テキストチャットツールを導入して、発表中から参加者が気軽にコメントできるように」というところは未踏に限った話ではなくWISSなどで10年以上前から採用されていた方法である。 see: 発表並列チャット
  • 「やってみたいから!→正直でよろしい!」 竹迫 良範

  • 「本質の逆は形式」 田中 邦裕

    • 本人による公開Tweet
      • 法律も規定もルールの文章には「なぜ」「何のために」「誰のために」「何を期待して」という本質的な背景があるのに、文章に書かれた形式的な事で判断する人や組織がいる。

      • 本質の逆は形式。形式で処分されたり逮捕されたりしたら、たまったもんじゃない。

      • ちなみに法律の第1条には本質が書いてある。

  • “「やりたいこと」のために「やるべきこと」がある。” 田中 邦裕

  • “渋滞は車間距離がないから起こる。日頃のスケジュールもキュウキュウにしない” 田中 邦裕

  • 「未踏はダイバーシティが高い。異なる常識を持った人に自分のやっていることを伝えることで新しいイノベーションが起きる」 竹迫 良範