特にITエンジニアの間で慣習的に行われてきた知識交換のスタイルは柄谷 行人交換様式におけるAでもBでもCでもない。 これが交換様式Dであるかどうかはさておき「先に贈与が行われ、後から返礼が行われる」という交換様式Aの新しい形での実現には間違いない。

交換様式Cの社会における技術発展によって「財の複製・伝達・共有」のコストが下がったことによって実現可能になった。 人々はまず「公共」に対して財を贈与する。その後、公共から利益を得た一部の人によって返礼が行われる。 事前に贈与の対象が特定されないのが、原始的な交換様式Aにおける互酬との違いである。

財が「知識」のケースは早い段階でprofitableになった。一方、2023年現在、財が「ソフトウェア」のケースには返礼が不十分なケースがあり、それが社会問題だと考えられている。この問題の解決に従って「新しい交換様式」が安定して行われるようになる。

メモ

  • なぜ「知識」のケースには早い段階で成立したのか?コストが低い?需要者のマーケットが大きい?

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