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nishio.iconこの思想に関する、一番補強が必要な弱点は何ですか?

OchyAI: デジタルネイチャーという思想における補強が必要な弱点は、主に以下の点に集約されます:

  • 社会的・文化的同質化: デジタルネイチャーが提供する広範な接続性は、地域的な特色や文化的多様性の侵食を引き起こす恐れがあります。多様性の尊重と保護が重要です。

nishio.icon社会的・文化的同質化について興味があります。具体的には、インターネット上のドキュメントが共通言語としての英語に収束していく可能性を感じています。

OchyAI: インターネット上でのドキュメントの共通言語としての英語への収束は、実際に重要な社会的・文化的な問題です。具体的には、以下のような影響や課題が考えられます:

  • 言語的多様性の減少: インターネット上で英語が優勢になると、他の言語でのコンテンツが減少する可能性があります。これにより、特定の言語や文化に属する情報が見過ごされやすくなり、言語的多様性が損なわれる可能性があります。
  • 情報アクセスの不均等: 英語に堪能でない人々は、情報へのアクセスが制限される可能性があります。これにより、特定の地域やコミュニティが不利な状況に置かれることが懸念されます。
  • 文化的同質化: 英語が主流の言語となることで、英語圏の文化や価値観が世界中に広まり、地域固有の文化や伝統が薄れる可能性があります。
  • 表現の制限: 自分の母語で表現することには特有の価値があります。英語が主流になることで、母語での表現の機会が減少し、創造性やアイデンティティの表現が制限される可能性があります。

言語的同質化とも言えるねnishio.icon

nishio.iconこの点について資料には何と書いていますか?

OchyAI:

  • 資料によると、「私たちが作り出した計算機(コンピューター)は今やこの世界に溢れ、それらが作り出す世界の解像度や処理能力は、私たち人間が持つ知覚や知能の限界を超えつつあります。近い将来、元来の自然と計算機の世界が作り出す自然の違いはますます薄れていき、その違いを意識すらしない未来の私たちにとって『新しい自然』が現れるでしょう」と述べています​​。
  • この文脈で、インターネット上のドキュメントが共通言語としての英語に収束していく現象は、この「新しい自然」の一部と見なすことができます。計算機(コンピューター)とそのネットワークが生み出す環境は、既存の自然環境とは異なる新しい形態を持ち、その中で言語や文化の変化が生じる可能性があります。これには、共通言語への収束や文化的同質化といった現象も含まれるでしょう。重要なのは、このような変化に対してどのように対応し、多様性を保つかという点です。

memo: 英語への収束は新しい自然の一部nishio.icon

nishio.iconここでいう「多様性」は低レイヤーの「使用言語の多様性」から、共通言語を利用することを前提とした上での「思考の多様性」へと変化する可能性がありますか?

OchyAI: はい、「多様性」という概念は、使用言語の多様性から共通言語を利用する上での思考の多様性へと変化する可能性があります。この変化は、以下のように理解されることができます:

  • 言語の多様性から思考の多様性への移行: 共通言語(例えば英語)の使用が普及すると、コミュニケーションの手段としての言語の多様性は減少するかもしれません。しかし、この過程で、異なる文化やバックグラウンドを持つ人々が同じ言語を使って意見を交換することにより、思考の多様性が促進される可能性があります。
  • 共通言語の普及による知識の共有と交流: 共通言語があれば、異なる地域や文化からの知識やアイデアがより広く共有され、異なる視点や意見の交流が容易になります。これにより、多様な思考やアプローチが浮き彫りになることが期待されます。
  • 文化的同質化への対策: 共通言語の使用が文化的同質化をもたらす懸念に対処するために、異文化間の対話や相互理解を促進する取り組みが重要になります。これにより、共通言語の枠内での多様な思考や表現が育まれます。
  • デジタルテクノロジーの活用: 翻訳技術の進化やAIによる言語サポートを通じて、異なる言語間でのコミュニケーション障壁を低減することが可能です。これにより、言語の違いを超えて、多様な思考や文化が交流する場が設けられます。

このように、「多様性」の概念は、言語的な側面からより広範な思考や文化の多様性へと拡大していく可能性があります。これは、グローバル化された世界において、異なるアイデンティティや視点がどのように共存し、対話するかという大きな課題を含んでいます。

nishio.iconそれについて資料には何と書いていますか?

OchyAI: 資料には、JST CRESTの「計算機によって多様性を実現する社会に向けた超AI基盤に基づく空間視聴触覚技術の社会実装」xDiversity(クロスダイバーシティ)研究代表として、### 人間の身体能力の差異を包摂する 多様性社会の実現に向けたプロジェクトが述べられています​​。

この記述は、言語の多様性から思考の多様性への変化と直接関連していないものの、デジタルネイチャーの下での多様性を実現するためのアプローチを示唆しています。ここでの焦点は、身体能力の差異やその他の多様性をAI技術を用いて取り入れ、社会全体で包摂することにあります。…

nishio.icon英語が共通言語として当たり前になった世界では、英語が読み書きできないことは障害の一種になりますか?

OchyAI: 英語が共通言語として広く使われるようになった世界において、英語の読み書きができないことが「障害」の一種と見なされる可能性はあります。この状況は、以下のような点で影響を及ぼす可能性があります:

  • 情報アクセスの制限: 英語の読み書きができないと、教育、仕事、日常生活において重要な情報へのアクセスが制限される可能性があります。これは、英語を話せない人々にとって重大な不利益を意味する可能性があります。
  • 機会の不均等: 英語が共通言語として使用される場合、英語の読み書きができないことは、教育や職業の機会において不平等を生じさせる可能性があります。
  • 社会的包摂の障壁: 英語が主要なコミュニケーション手段となると、非英語話者は社会的な対話や活動から疎外されるリスクがあります。これは、社会的な包摂における重要な障害となり得ます。
  • 文化的アイデンティティへの影響: 英語が支配的になることで、非英語圏の文化的アイデンティティや言語が軽視される傾向が生じるかもしれません。

このような状況を避けるためには、多言語教育の促進、翻訳技術の進歩の活用、多言語コミュニケーションの重視など、言語の多様性を保護し、促進するための施策が重要です。また、英語の普及に伴う問題に対して、社会全体が意識を高め、対策を講じることが求められます。

nishio.icon英語が話せないという障害によってもたらされるデメリットを情報処理技術だけでなく広い範囲の力を使って解決していく必要があるわけですね。 そろそろ会話を終わりにしようと思うのですが、ここまでの会話を振り返って、資料から良い締めの言葉を紹介して締めてください。

OchyAI: 会話を締めくくるにあたって、資料から次の言葉を引用します:「私たちが作り出した計算機(コンピューター)はいまやこの世界に溢れ、それらがつくりだす世界の解像度や処理能力は、私たち人間が持つ知覚や知能の限界を超えつつあります。近い将来、元来の自然と計算機の世界がつくりだす自然の違いはますます薄れていき、その違いを意識すらしない、未来の私たちにとって「新しい自然」が現れるでしょう」​​。

この言葉は、デジタルネイチャーの思想において、私たちが目指すべき未来についての洞察を与えています。計算機と自然の融合によって生まれる新しい自然の中で、私たちは、技術の進歩と人間性、多様性を保つバランスを模索する必要があります。今後も、この新しい自然との関係を理解し、それに適応していくことが私たちの大きな課題となるでしょう。

感想

nishio.icon - 世界共通言語への言語的同質化は不可避な「新しい自然」の一部であり、その上で文化的同質化を避けるために自分たちの文化を世界共通言語で発信していくことが必要になる - それと並行して、マイノリティ言語話者をたくさん抱えている国では、自国民が「新しい自然」での障害者になるデメリットを減らすための活動が必要になる

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