from /villagepump/拡大解釈後に見出された関係は元の概念との関係とは限らない
- Aさんが概念Xについて語る
- 時間が経つとともにそれが拡大解釈される
- Bさんが「拡大解釈された概念X」と概念Yの関係Rについて語る
- 後から見た人が「Bさんが『Aさんの語った概念X』とYの関係」について語った考えて混乱する
- Aさんが概念Xを作って、時間が経ってからBさんが概念Xと概念Yに関係があると主張したとする
- 「概念Xと概念Yに関係がある」にAさんが同意するとは限らない
- この時「Aさんの考える概念X」と「Bさんの考える概念X」はイコールではない
- この二つの異なる概念を両方「概念X」と呼ぶことによって混乱が起きる
- 形而上学 - Wikipediaの対する用語は唯物論をみた時に感じた「はぁ?」という気持ちを掘り下げてみた
- 「唯物論」と言う呼び名は、17世紀西欧に遡る。17世紀末、ライプニッツは… 唯物論 - Wikipedia
- なので「アリストテレスの形而上学」の段階で、それと唯物論は関係してない
- 紀元前322年没のアリストテレスの考える
- 17世紀の唯物論
- この二つの間にはキリスト教の隆盛というでかいイベントがある
- ライプニッツは…同時に、自然学において目的因を認めない機械論的哲学や原子論を、敬虔であろうとする姿勢にとって危険なものとした。
- つまりライプニッツは「神が目的を持って世界を作った」の立場に立って「世界が超越者の目的なしに存在するという考えは敬虔じゃない」って批判してるわけ
- キリスト教より前のアリストテレスの考えと同一視したら混乱が広がる
- 「唯物論」と言う呼び名は、17世紀西欧に遡る。17世紀末、ライプニッツは… 唯物論 - Wikipedia
- 「形而上学」と言う言葉自体もそう
- 西周?が「metaphysics」に易経の言葉を流用して「形而上学」という名前をつけたからといって、アリストテレスや中世の哲学者がmetaphysicsと易経との間に関連があると考えていたということにはならない
- アリストテレス(BC前384-322)は名前のついていない「存在とは何か」についての断章を書いた
- AC30年頃アンドロニコスが整理し、『タ・ピュシカ』(ta physika、自然についての書)の後に置いた
- 名前がなかったので「後の」を意味するメタがついて『メタピュシカ』と呼ばれるようになり、後の時代にmetaphysicsになった
- 関連があるという哲学的主張をしてる哲学者は居るのか?
- 西周?が「metaphysics」に易経の言葉を流用して「形而上学」という名前をつけたからといって、アリストテレスや中世の哲学者がmetaphysicsと易経との間に関連があると考えていたということにはならない
- 数千年積み重なった負債
関連
- from /villagepump/脱構築
- まず、デリダの脱構築と、それ以外の人の脱構築は多分違う
- デリダ後に脱構築という論法を自分の分野で援用する論者が増えた?
- 「ハンマーを持つ人には全てが釘に見える」みたいな感じで、脱構築という考え方を手にした人が何にでも二項対立を見出して「脱構築!」と言い出したのかもしれない
よくある
- ググって出てくるブログ記事あたりは大体Bさん側という印象
- やはり原典の確認が大事か
- 原典を確認するのはコスト高いからいつでもやるわけじゃないけど、Bさんの書いたものを読んで「は?意味わからないんだけど?」となった場合に、その理解の対象が深遠だから難しいのではなく、単に時間経過で概念がぼやけたせいでリンクがつながらなくなって意味不明になってるケースがあるよなーという気持ち
- Aさんの意見とBさんの意見は当然別物なのだが、同一視してしまったり、Aさんの威光でBさんの意見まで過大評価したりする
- 自分が知りたいのがAさんの意見なんだったら、Bさんのことは無視してAさんの話を聞いた方がいいよね