『想像の共同体』(Imagined Communities: Reflections on the Origin and Spread of Nationalism)とは1983年に米国の政治学者ベネディクト・アンダーソンにより発表された著作。 アンダーソンは、ナショナリズムの歴史的な起源について考察するために国民国家が成立する以前の段階に着眼し、宗教的共同体王国が社会の組織化のために果たした役割を指摘する。国民とは、これらのシステムが衰退するにつれて登場した新しい共同体であり、これを推進したのは資本主義経済の成立、印刷を通じた情報技術の発展であるとアンダーソンは論じている。なぜなら、出版産業は国民意識の基盤を提供し、新しい形の想像の共同体を可能としたからだ。