体験過程と意味の創造の勉強会が終わったら、野中郁次郎の知識創造企業をやるのが良さそうに思う。 有名なSECIモデルは言葉になってない暗黙知が形式知になってまた暗黙知になるというサイクルで 体験過程と意味の創造で「感じられた意味」がシンボルになったりまた感じられた意味に戻ったりするのと同じプロセスの話をしている。

シンボルと意味の相互作用に関しては体験過程と意味の創造の方が圧倒的に詳しく書いているが、「個人」にフォーカスしたもの。 逆に知識創造企業は「個人」だけではなく「個人と組織」の軸がある。 「組織」と呼んでしまうと抽象的だが、サイボウズ的文脈でいうならこれは「個人と[グループウェア]インタラクション知識の創造が行われるプロセス」だと思う。

野中郁次郎があれを書いた時代はまだグループウェアに対しての知識が少なかったし、それは受動的な、情報を溜め込むだけのものと認識されていた。これは非同期的コミュニケーションに重点がある。 一方でチャットやビデオ会議、通知の仕組みなどの同期的コミュニケーションがかなり発展して、しかもそれらはログや録画が残るという形で「オフライン、口頭の同期的コミュニケーション」(音声会話)ともまた違ったものになっている。 この辺り、以前からの「フローとストックのあたりで何か発見されるべきものがありそうな気がする」という気配に繋がってきそうな感じ。