前半は「量ではなく質で勝負しろ」ということ。 量では凡庸さを越えられない。 後半の「どこにでも馴染もうとしてどこにも馴染めない不幸」は少し角度の違う視点。受け入れてくれる人を増やそうとすることは、かえって誰からも受け入れてもらえないという不幸を呼ぶ、だから知人の量を増やそうとするのではなく、少数の人と親しく交われ、ということ。「八方美人をやめろ」とか「大衆を喜ばせるのは悪」とかに似た話。

from The Art of Worldly Wisdom 卓越は量ではなく質に宿る xxvii 広さよりも強さを褒めよ

卓越は量ではなく質に宿る。最良のものは常に少数で希少であり、多ければ価値が下がる。人間の中で巨人であっても、本当の小人であることはよくあることだ。本を厚さで評価する人がいるが、それはあたかも頭脳よりも腕力を試すために書かれたようなものだ。広さだけでは凡庸さを超えることはできない。普遍的な天才の不幸は、どこにでも馴染もうとするあまり、どこにも馴染めないことである。激しさは高みをもたらし、崇高な事柄において英雄的なまでに昇華する。