2018-12-28 Facebook 妻が買ってきた片付け漫画の「その場から動いてはいけない」という考え方が面白い。 捨てるかどうかなどを判断しようとしている時に動き回ると、判断が難しいものを無意識に避けてしまう。その結果、ものは多少減ってもあちこちに判断の難しいものが散在してて「片付いた」という状態にならない。

動き回らずに「その場所から手が届く範囲が片付く」をDoneの定義とするのだな

これをアナロジーでタスク管理に投影すると前々から疑問だったことか解決しそう

GTDでは集めたものを上から順に処理する、KJ法では集めたものを並べて一覧できるようにする。一覧できない分量なら量で分割するのはわかるが、そうでない場合に上から順をやる理由がわからなかった。視野を広く持った方が、まとめて解決できるものを発見したりできて有益だと思っていた。

一覧して、解決しやすいものから解決していくと、序盤の進捗速度は速い。しかし、解決しやすいものが解決し終わった後、「解決しにくいもの」「判断の大変なもの」が残って一覧されることになる

ここで「判断しにくいものを無意識に避ける」が発動してしまうのだ。タスクは書き出してあるのに、「どれを選ぶのも心理的コストの高い選択肢がたくさんある」ことによってどれも選べなくなる。選択肢が多いと選べなくなる効果。

その結果、タスクは書き出されてて、それをやっていくしかないことを頭では理解していて、実際それでうまくいった経験もあるのに、ある時点からタスクが進まなくなる。

その状態で比較的簡単なタスクが飛び込んでくると、そっちをやってしまう。「忙しい気持ちがして、重要なことが全然進まないのに、飛び込んできた雑用ばかりドンドンやってしまう」という状態だ。

一覧性を高めること、視野を広くすること、を無意識に「良いこと」と仮定していたが、人間というデバイスに「選択肢が沢山あるとその中の一番良いものではなく『何もしない』を選ぶ確率が高まる」というバグがある以上、そこを回避した設計をしなければならない

選択肢が多くて選べない状況が発生していたら強制的に一つに選ぶ仕組みが必要なわけだ

キーフレーズにするのは「その場から動いてはいけない」ではなく「判断が難しいものを無意識に避けてしまう」だな

選択肢が多くて選べない状況が発生していたら強制的に一つに選ぶ仕組みが必要なわけだ つまりそれが「スケジュールに入れてしまう」「上から順番にやることにする」などの方法になるわけだ。