2017-09-20 日本語で検索すると個人のブログなどがヒットするが、説明が古かったり「難しいから私が代わりにやってあげよう、金を払え」というビジネスのことがあるので、英語で政府の公式説明を読みましょう。エストニアの政府ドメインはgov.ee。

  • 政府の説明

  • 政府サイトからリンクされてるFAQ

  • 起業について

  • エストニア法人税は配当などで分配した時に20%、利益を内部留保しているだけなら0%

    • 日本で法人格をもった場合、利益を翌年に持ち越したら課税されるので内部留保しないでその年のうちに投資に回そうというギリギリ運営のバイアスがかかるが、エストニアでは持ち越しといて必要なタイミングで再投資すれば良いのでノンビリやりたい人にうってつけ
    • なお利益分配を行なった際には、エストニア法人税で20%払った上で、受け取った自分の所得税が取られるので、お得ではない。手元流動性に余裕があって現金化できない資産を持てる人向け。
      • (まあ余裕がなくてもお金を借りて不動産を持つ人もいるから個々人の自由だが)
    • 税金の支払いが繰り延べられるので、その間の再投資でメリットが出る可能性はある
    • 簡単なたとえ話:
      • 年10%の利回りで増やせる能力を持った人は、日本だと10%の利益を出して、単年度で利益が確定して20%程度確定されるので、実質的な利回りは8%
      • 同じ人がエストニアでビジネスをした場合、内部留保に対して課税されることなく再投資ができるので10%
      • つまり日本でいうところの12.5%の人と同じようになる。
    • ところでこの「利益に対する20%」の増分で、LeapInの維持費59euro/monthをペイするには利益が300/m、3600/yぐらいでトントンってことになるわな
      • まあ考えてても仕方ないから5年くらいやってみてクロテンしなけりゃ畳む感じでスタートするかなぁ。5年間のLeapIn費用でたかだか3600euroだし。
  • 銀行口座

    • エストニア口座を作る方法がよくわかってない
    • でも日本で法人口座を作るのは結構大変そう
    • ペイパルではダメか?
    • エストニア法人口座を作ることが難しいと主張する日本語のブログは存在するけど、エストニア政府は100%オンラインでできると言っている。
      • Start a company

        • Did you know, that e-Residency makes it possible to establish, register, and manage an EU based company 100% online from anywhere in the world? Now you can run your business from where you choose, without the need to hire a local director or pay expensive courier fees to sign a document.

    • EUの法改正のせいで現地でのインタビューなしには口座開設ができない状況らしい
    • Transferwizeでできるという噂
    • LeapInでできる?
  • エストニア法人で印税を受け取る場合、源泉徴収は必要ない

    • つまりエストニア法人で執筆をやれば印税が源泉徴収なしで25%多く手に入る
  • エストニア法人からUpWorkなどで外注する場合、それは経費という理解でよいのか?

    • 可能であればエストニア人を雇って物理的な法人の実態を作っておいた方がよい
    • しかしエストニア人を雇う場合は、エストニアの社会保障に関する税法を理解する必要がある
  • Value Added Tax(VAT)は売り上げが大きくないと関係ない

    • 16 000 euros/year
  • エストニアとの租税条約が署名されました : 財務省

    • エストニアとの租税条約のポイント : 財務省
    • あんまり条件が明確でないのでプログラマ的にはモヤモヤするが、要するに言いたいことは「租税回避目的で利用しちゃダメだよ」ということ。
    • エストニアやEUでの事業所得はエストニア税法、日本での事業所得には日本の税法で課税される。
    • 日本で執筆した日本語の書籍の印税をエストニア法人の収入にするのはダメそう。
    • 日本での事業所得は申告納税した上で、事業主貸でエストニア法人に入金し、そこから経費を使えばよい。
    • 国外での事業所得が発生した時にはエストニア法人に0%で内部留保し、事業主貸の返済という形で出金できる。
    • 事業主貸の返済は利益分配ではないので当然法人税は掛からない。

申し込み後に表示された解説

  • Here’s what’s going to happen next:

    • 1
      • Wait for your application to be approved and processed

      • Application processing period is 30 days

      • Once you have submitted your application, the Estonian Police and Border Guard Board will conduct your background check to ensure the safety and trust of the e-Residency programme

      • The Estonian Police and Border Guard Board may request further information during the background check

    • 2 (申し込みから16日)
      • Receive confirmation that your application was approved

      • After the background check has been completed, you will be notified by email whether your application is approved

      • If you are granted e-Residency, you will be invited to pick up your digital ID card from your chosen location

    • 3
      • Pick up your Digital ID card in person from your chosen pick up location

      • Bring the same identification document you entered in the online application form

      • Submit your fingerprints to the consular or police official

      • Pick up your e-Residency kit, including digital ID card and card reader

西尾のタイムライン

  • 7/14 e-Residency申し込み
    • Your e-Residency application has been received
    • Thank you for applying for e-Residency. Your application has been submitted and the Estonian Police and Border Guard Board will keep you informed about the application process by sending progress reports to the e-mail address you provided in the application. If your application is approved, you will be notified, and the e-resident digital ID will be sent to your chosen pickup location.

  • 7/20 application received
    • Estonian Police and Border Guard Board has received an application for e-Resident Digi-ID submitted by HIROKAZU NISHIO born on 23.07.1981. The application number 1039195415 was submitted on 19.07.2017 and is currently being reviewed.

  • 7/30 granted
    • Estonian Police and Border Guard Board has granted e-Residency to HIROKAZU NISHIO born on 23.07.1981.

    • You will be notified upon the document’s arrival to the place of issue marked on the application form.

  • 8/24 日本大使館に届いた
    • I am pleased to inform you that your e-Residency digital ID card has arrived at the Estonian Embassy in Tokyo.

  • 9/20 受け取るのをすっかり忘れてたので取りに行く。
    • 深夜1時に「今日の13時でOK?」とメールを送るも、その時間は空いていない旨の返信が10時に来る。
    • 12時半に「じゃあ15時でどう?」とメールを送って、返事を聞かずに大使館に向かう。14時半に「大丈夫」と返事が返ってきた。
    • 道がわかりにくい
    • チャイムを鳴らすと日本語で受付の人が出るので、名前を言うと開けてもらえる。
    • 日本語なのは受付だけで、すぐに奥から人が出て来て英語になる。
    • 「パスポート見せて」「受領証にサインして」「指紋とるからこっちきて」「次は左手」「11時以降有効になるよ」「カードリーダーはこう使うよ」「この袋を破って中にあるPINを入れてパスワードを登録ね」「いわゆる二要素認証だよ」「PINを間違えすぎるとロックされるから注意してね」「緊急時はここに連絡ね」「何か質問は?」「じゃあこちらから質問、どういうプラン?」「情報はどこで知った?インターネット?」「頑張ってね、成功を祈ってるよ」ぐらいのあっさりとした英会話
    • 夜の11時から有効になるらしいので、続きはまた今度。
    • 深夜にメールが届いていた
    • Certificates for e-Resident Digi-ID ***** have been activated and the document is ready for digital use.

    • Welcome to e-Estonia!

  • 9/29 ソフトウェアをインストールする。上記政府のページからわかりやすくリンクされているから迷うことはないだろう。
    • Chrome拡張がインストールされた。

    • https://www.eesti.ee/en/index.html

    • ICカードの中の秘密鍵を使ってログインできる。

    • image

    • メールの転送設定をする。hirokazu.nishio@eesti.eeが自分のGMailに届くようになった。

      • 国からのおしらせもこのメールアドレスに届くらしい。
    • PINの変更はここからではなくローカルにインストールしたアプリでやる

    • 起業のためには住所を取得する必要がある

      • 1Office、IDカードでログインできる
      • 1Office provides a business address service … The service fee is 200 euro (excluding VAT) for one calendar year.

      • LeapInとどちらがいいのかな
    • 政府曰くHolviのビジネス口座はオンラインで取得可能

  • 11/27 Transferwizeのアカウントを作った。これでOKなのか?
    • For only four of these currencies however, that is when you activate USD, AUD, GBP and EUR currencies on your Borderless you are given virtual bank details.

    • The only limitation is that the USD Borderless account can only accept payments sent via: ACH electronic payments, Wire transfers from within the USA, the AUD account receive money from local Australian bank accounts, the UK account can only take: FPS transfers, CHAPS and BACS transfers from within UK and the EUR transfers can take: SEPA transfers, SWIFT transfers in Euros. Note that the accounts can only accept transfers that are made in the same currency as the one they are denominated in.

    • つまり口座を作ってUSDなどの通貨をONにすればvirtual bank detailsができるので、それを使ってエストニア起業プロセスを進められる。
    • 問題は2段落目の送金手段で、日本が生活拠点の自分にとっては実質USD建てでACHする一択。
    • 何年か前にUSD建てでの事業所得を入金するためにCITIBANKで口座を作ったのでそれが使えるかも。
      • SMBC信託銀行は、2015年11月1日にシティバンク銀行のリテールバンク事業を統合し、新たなブランド「プレスティア」として事業を継続しております

    • 日本からの信託や慈善団体へはサービスを提供することが出来ません。ご注意ください。

      • 逆に言えばそれ以外はOK
    • 法人のウェブサイトを求められる。用意しといてもいいなぁ。
    • 追記: 現時点でACHであっても米国内からの送金しか受け付けてないとのこと by Transferwiseのサポート