from KJ法勉強会@ロフトワーク
講義中のZoomコメント
- 講義中には拾えなかったので後から回答を書きました 2022-12-05
Q: 今回の講義設計自体KJのプロセスを踏んでいるんですね
- A: そうですね、オーガナイザーとメールで少しやり取りした後、事前アンケートの結果をもらって雑なKJ法をしました
- 普段は匿名のアンケートを対象にKJ法をしてないので思った以上に大変で、それで「アンケート調査からのKJ法が一番難しい」を書きました
Q: 我流に名前をつけると流通・交換しやすかったりするかも?
- A: 大賛成。
- 組織内で共有するための共通言語を作ることにも意味がありますが、まずはその前段階として自分の手法にこっそりと個人的な名前をつけるといいかも(私的な言葉)
- 名前のついていない概念は液体のようなもので、とらえどころなく、操作することが難しいです
- 概念に名前をつけることで、マグカップに入ったコーヒーのように、取っ手を持って操作することができるようになります(液体が容器に入っているメタファー)
Q: 「心理的安全性」「組織の多様性」の領域で語られていることをまた別の視点から考えている感
- A: その通りだと思います
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望ましくない妥協が起きてうまくいかない / チームメンバーが気兼ねなく多面的な意見が出せる状態
- これは自分の「異なる意見」を出すことをためらわないで良い環境(=心理的安全性のある環境)です
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「判断」がいくつもの違う視点からの情報と整合性を持って繋がってるようにする
- この「違う視点からの情報」を集めることは、視点の異なる多様な人からの意見を集めることでも実現できます
- 組織のメンバーの多様性が高いなら、低コストで多様な意見を集められるでしょう
- ただし「組織のメンバー」は、その組織のメンバーである時点で「組織にとっての利益が自分の利益」「知識や経済状態に大きな差がない」「組織内での会話によって共通の関心が生まれやすい」などの理由で、どう頑張ったところで社会全体から見ると「多様性の低い集団」になります
- 既存の「組織の境界」を破って、外の人との関係を持つことが有益です。これもKJ法に似ていますね。
- この「違う視点からの情報」を集めることは、視点の異なる多様な人からの意見を集めることでも実現できます
- 補足: 「発想法」の時点でこう言ってました
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「バラバラのデータをいかにまとめるか」ということと「バラバラの衆知をいかにまとめるか」ということは「異質の統合」という一点ではまったく同じである(前書きp.ii)
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Q: もう粘菌に見えてきた<黄色いラベルの線接続
- A: 面白いたとえ!
- 勝手に動き回って外に出て行き、自分のくっつきたいものにくっつく、というあたりに粘菌っぽさがあるかも
- 「人間がまとめる」のではなく「(データ|ラベル|粘菌)が行きたいところにいき、かってにくっつきあって『まとまり』を形成する」というイメージ
Q: 鑑賞・作品って言葉が出てくるのが気になってます。
- A: 確かに。僕はあまり意識したことがなかったですが、確かにはKJ法の結果として生まれるものを「作品」と呼んでいますね
- 「鑑賞」に関しては、KJ法的な手法で作られた図解をじっくりと見ることの意味でも使われていますが、もっと広い意味で「自分の達成した一仕事の結果を味わう」という意味でも使われています。
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- 渾沌をして語らしめるp.57
Q: いままで我流でやってたらいつの間にか花火になってました
- A: ほんとそれです!僕も「これを真面目にやるのはしんどすぎでは?」と考えて自分が勝手に「省力版」をやってると思っていたのだけど、探検ネット・考える花火を知ったら「川喜田二郎もしんどすぎって結論になったんじゃん」となりましたw