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  • FACTFULNESS(ファクトフルネス)10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣
  • Factfulness: Ten Reasons We’re Wrong About The World - And Why Things Are Better Than You Think
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世界の現状に関する3択のクイズを12問出すと、ランダムに選んでも4問正解するはずなのに、平均正解数は2問だった。 著者は当初これを「知識のアップデートが行われていない」という現象だと考えた(p.18)が、新しい知識を得ているはずのダボス会議の参加者であっても同様に間違えるのでアップデートの問題ではない。「ドラマチックすぎる世界の見方」が原因。

  • 第1章 分断本能 「世界は分断されている」という思い込み
  • 第2章 ネガティブ本能 「世界がどんどん悪くなっている」という思い込み
    • 緩やかに改善している時には話題性がない
    • 急激に減少した時に話題になる
    • P.85の図
    • 3つの要因
      • あやふやな過去の記憶
      • 偏った報道
      • 悪い時に「良くなっている」と言いにくい空気
    • 「悪い」と「良くなっている」は両立する
  • 第3章 直線本能 「世界の人口はひたすら増える」という思い込み
    • nishio.icon抽象度が低い
    • 直近の変化のペースが保たれると誤認しがちなこと
      • 要は一次近似
      • グラフがまっすぐであると考えてしまう
    • グラフの形が直線だけではないことを知る
  • 第4章 恐怖本能 「実は危険でないことを恐ろしい」と考えてしまう思い込み
    • 他人の関心を引くには恐怖を煽るのが手軽
    • 4000万機の飛行機が無事故で着陸したが、死亡事故のおきた10機だけがニュースになる
  • 第5章 過大視本能 「目の前の数字がいちばん重要」という思い込み
    • 単一の数字の大小を判断しようとして間違えること
      • 一つの数字で判断せず、比較する
      • 2016年には420万人の赤ちゃんが死亡した
      • これを大きいと感じてしまう
      • 実際には3年間で450万→440万→420万と推移した
    • 目の前の事例を過大視してしまうこと
    • 80・20ルール
      • 物事が列挙されている時に、そのうちの2割が全体の8割を占める可能性を考える
    • 国全体のCO2排出量で比較するのではなく一人当たりの排出量で議論する
  • 第6章 パターン化本能 「ひとつの例にすべてがあてはまる」という思い込み
    • 同じ集団の中の違い・違う集団の間の共通点
    • 過半数:ほとんどなのか、半分を少し超えただけなのか
    • 例外:少数の例で集団全体に対して結論を出してはいけない
    • 自分が普通だと思わないこと
    • 一つのグループの例を他のグループに当てはめない
      • うつ伏せの兵士の生存率が高かったことから乳児のうつ伏せ寝が推奨され、乳児突然死の増加につながった
  • 第7章 宿命本能 「すべてはあらかじめ決まっている」という思い込み
  • 第8章 単純化本能 「世界はひとつの切り口で理解できる」という思い込み
    • 自分が肩入れしている考え方の弱みを考える
  • 第9章 犯人捜し本能 「だれかを責めれば物事は解決する」という思い込み
    • うまくいった時に一人のヒーローに帰着しがち
      • 社会基盤とテクノロジーのおかげ
  • 第10章 焦り本能 「いますぐ手を打たないと大変なことになる」という思い込み

https://twitter.com/hyuki/status/1081848645970870273

  • 「分断」を見かけたら「分布」を調べよう。二項対立を見かけたら「世界にはその二つしかないのかな」と調べてみよう。 - 誤った二項対立

  • 「ネガティブなニュース」を見かけたら「悪いニュースの方が広まりやすい」ことを思い出そう。「悪いニュースが増えても、悪い出来事が増えたとは限らない」(『ファクトフルネス』第2章を読みながら)

  • 「なんでもかんでも、直線のグラフをあてはめないようにしよう」(『ファクトフルネス』第3章を読みながら)

    • この「直線本能」はまた、

    • ・「分断本能」

    • ・「ネガティブ本能」

    • とも密接に絡んでいるなあ…

  • 恐ろしいものには自然と目がいくが、恐怖と危険とは違う。(『ファクトフルネス』第4章を読みながら)

  • 数字がたったひとつ出てきたときには警戒しよう。別の数字と比べたり、割合を求めたりしよう。(『ファクトフルネス』第5章を読みながら)