from まだ絵のない盲点カード 平均に注意

平均にも加算平均、幾何平均、調和平均、といろいろある。 例えばグラフの任意の二点の間の最短パスの長さの平均(以下「平均パス長」)を求めるとしよう。 このときグラフが連結でなければパスの存在しない点の対が存在する。 この2点の間のパスの長さを無限大とすると、平均パス長も無限大になってしまうわけだが、 ここで「パス長の逆数の平均」を取ることにすれば非連結なグラフでも0〜1の範囲の値が得られるが、 この値の逆数をとっても「平均パス長」とは一致しない。加算平均と調和平均の違い。

例えば画像レタッチソフトでデジカメで撮った写真をぼかしたとする。 ぼかすってのは言ってみれば周囲のピクセルの値の平均を取る作業なわけだけど、 こうやってぼかしたものは自然なピンボケとは似ても似つかない。 理由は簡単で、明るさXとYの中間の明るさはX+Y/2よりもだいぶ明るいからだ。(see ガンマ値) 非線形な変換があると、平均は加算平均は適切ではなくなる。

平均は、適当な非線形関数をはさんでやることで最小値と最大値の間ならどこへでも好きな位置に持っていくことができる。 逆数っていう非線形関数に対応するのが調和平均で、対数っていう非線形関数に対応するのが幾何平均。

ある分布A,Bについて、「Aの平均がBの平均より大きい」 ということは 「A,Bからランダムに選んだサンプルa,bについてa > bである確率がa < bである確率より高い」 ということを意味しない。 簡単な例ではA:{0,0,9},B:{1,1,1}。エレガントな例では Efron’s dice。 この例からわかるように、後者の関係は順序関係ではない。#エフロンのサイコロ

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平均に注意

2023-09-05 01:10 omni.icon

ノートの要約

平均には加算平均、幾何平均、調和平均などがあり、それぞれの適用状況が異なる。例えば、グラフの任意の二点間の最短パスの長さの平均を求める際、グラフが非連結であればパスの存在しない点の対が存在し、そのパスの長さを無限大とすると平均パス長も無限大になる。しかし、パス長の逆数の平均を取ることで、非連結なグラフでも0〜1の範囲の値が得られる。また、画像のぼかし処理では、周囲のピクセルの値の平均を取るが、これは自然なピンボケとは異なる。これは、明るさXとYの中間の明るさがX+Y/2よりも明るいためで、非線形な変換があると、平均は加算平均では不適切になる。さらに、平均は適当な非線形関数をはさんでやることで最小値と最大値の間ならどこへでも好きな位置に持っていくことができる。

フラグメントとの関連性

フラグメント「尖った人材を取るためには調和平均」は、ノートと関連性がある。ノートでは平均の種類とその適用状況について説明しており、フラグメントでは調和平均を用いることで尖った人材を選抜することが可能であると述べている。これは、調和平均が非線形な値に対して適切に対応できる特性を持つためである。

深い思考

平均の種類とその適用状況について理解することは、データ分析や意思決定において重要である。特に、非線形な値に対しては加算平均ではなく調和平均を用いるべきであるという点は、多様な視点から物事を評価する際に重要な示唆を与える。

思考の要約とタイトル

「非線形な値に対する平均の適用」:平均の種類とその適用状況を理解することは、データ分析や意思決定において重要であり、特に非線形な値に対しては調和平均を用いるべきである。

extra info

titles: ["まだ絵のない盲点カード", "平均的集団が多数派とは限らない", "尖った人材を取るためには調和平均", "尖った人材を取るためには順位の調和平均", "解像度の段階", "シンプソンのパラドックス"] generated: 2023-09-05 01:10