何のソースか

2026-05-29 に Docker 公式の Docker Desktop license agreementGet DockerDocker Subscription Service Agreement を確認し、Windows セットアップガイドで Docker Desktop を前提にする時のライセンス注意点を整理した source。issue-877-windows-setup-guide-scope-2026-05-29 のコメントで出た「自治体・大企業では Docker Desktop を入れられない / 有償になり得る」という懸念を、公式文書に照らして扱うために追加する。

確認したこと

Docker 公式の Get Docker は、Docker Desktop の商用利用について、大規模 enterprise では paid subscription が必要だと明記している。閾値は「従業員 250 人超」または「年商 1,000 万 USD 超」と説明されている。Get Docker より

Docker Desktop license agreement は、Docker Desktop が無料で使える範囲を小規模企業、個人利用、教育、非商用 OSS に限定し、paid subscription が必要な例として larger organization の professional use、government entities、free tier を超える commercial use を挙げている。Docker Desktop license agreement より

Docker Subscription Service Agreement は Government Entity を広く定義している。Docker Subscription Service Agreement より

したがって、kouchou-ai の Windows ユーザー向け docs で Docker Desktop を標準入口にする場合、「個人利用や小規模組織なら楽な標準手順」とだけ書くのは不十分である。自治体・行政・大企業・組織管理端末では、Docker Desktop の利用可否と契約条件を所属組織で確認する必要がある。

kouchou-ai への含意

docs/getting-started/windows-setup.md の Docker Desktop 前提は、個人や小規模組織の初回体験としては現実的だが、kouchou-ai の想定利用者に自治体・行政・大企業が含まれるなら、ライセンスと端末管理ポリシーを単なるトラブルシュートではなく、事前条件として扱う必要がある。

Docker Desktop を避ける構成としては、docker-engine-wsl2-alternative-2026-05-23 が WSL2 Ubuntu 内に Docker Engine + Compose plugin を入れるルートを整理している。ただしこれは Docker Desktop より UX コストが高く、現状の setup_win.bat / setup_win.ps1 ではカバーしていない。したがって beginners guide に混ぜるより、組織管理者・技術者向けの別ルートとして扱う方が安全である。docker-engine-wsl2-alternative-2026-05-23より

決定フロー上の重み (2026-05-30 追記)

decision-flowchart-prototype-2026-05-30 v1 / v2 の比較で出た知見として、Docker Desktop ライセンスは 環境構築フローの最初の分岐 (個人 / 大組織) に直結する要素 である。OS の選択軸とは独立で、以下のように扱う必要がある。

  • 個人利用: Docker Desktop は無料。OS 選択 (Linux / Mac / Windows) に自由度がある
  • 大組織 (自治体・行政・大企業): paid subscription が必要。ライセンス取得可否がそもそも入口の前提
  • 灰色領域 (ダマ運用): 実態として多く存在するが (tokoroten 指摘)、product としては推奨できない。docs には「ライセンス取得を所属に依頼してください」と書くスタンスが妥当

slack-flowchart-feedback-2026-05-30 で nishio は「個人で試すのは無料、自治体は有料、って話が抜けてるんだな」と整理した。本 source の license 条文整理 (上記) を、フロー設計上の重みとして反映する必要がある。

関連: platform 安定性ティア (2026-05-30 追記)

Docker Desktop の話と独立だが、同 Slack 議論で出た「動作実証のティア」も同時に記録しておく。これは decision-flowchart-prototype-2026-05-30 試作 B の OS 分岐の重み付けに反映した。

  • Linux: 最も安定。GitHub Actions の CI が Linux で回って tests pass しているので、動作実証されている platform
  • Mac: 開発実証あり。nishio が日常的に push して動かしているので、CI Linux と大差ない動作実績
  • Windows: 実機検証は限定的。setup_win.bat / setup_win.ps1 が補助しているが、検証深度は他 OS より浅い

この platform 順は local-dev-setuparchitecture-overview には明示的に書かれていなかった。docs の Windows サポート境界整理 (issue-877-windows-setup-guide-scope) と並行して、この順番感を developer-quickstart の OS 選択箇所に書く必要がある。

Open Questions

  • 日本国内の自治体・行政機関が Docker の Government Entity 定義にどう該当するかは、Docker 公式条文だけでなく各組織の調達・法務判断に依存する。
  • kouchou-ai として Docker Desktop 回避ルートを公式サポートする場合、WSL2 Ubuntu + Docker Engine の実機検証を誰がどこまで担うか。
  • Windows 初心者向けガイドにライセンス注意をどの粒度で載せるか。詳しすぎると離脱点になるが、隠すと自治体・大企業で詰まる。

Updates

  • 2026-05-30: 「決定フロー上の重み」「platform 安定性ティア」セクションを追加。decision-flowchart-prototype-2026-05-30 v1 で抜けていた知識 (Docker Desktop license が利用主体軸の最初の分岐、Linux > Mac > Windows の安定性順) を fix した。slack-flowchart-feedback-2026-05-30 が input
  • 2026-05-29: 初回作成。Docker Desktop の paid subscription 条件と government entity 注意を、公式文書ベースで整理した。