• 副業にはそもそも2種類ある
    • 収入が今の仕事で十分でない人が、金のために別の仕事をすること
    • やりたいことが今の仕事とイコールでない人が、やりたいことの達成のために別の仕事をすること
  • 例: 育児のための時短勤務
    • フルタイム勤務ではやりたい育児ができない
    • やりたいことの達成のために拘束時間を減らす
  • 例: エンジニアのコミュニティ活動(ボランティア)
    • たとえば今の会社での仕事が「エンジニアが集まるイベントを開催すること」ではない場合に、イベント運営のボランティアに参加する
    • コミュニティ活動は会社の仕事とイコールではない
  • 金のために別の仕事をするのも「もっと金を得たい」という今の仕事でできないことの達成のために別の仕事をしている
    • だから「金のための副業」は「達成のための複業」のごく一部

「副業禁止の禁止」って言葉が気に入ったのでここしばらく副業について調べていたんだけども、世の中ではそもそも2つのまったく違うものが同じ「副業」という言葉で呼ばれていて、それが議論の食い違いを生んでいるように思った。 一つは今の収入が十分でないと感じている人の「金が欲しい」という欲求を満たす行動で、もう一つは、やりたいことが今の仕事とイコールでない人が「やりたい」という欲求を満たす行動。 「複業」とか「エンジニアの社外での活動」とか「育児のための時短勤務」とかの文脈で言及されてるのは当然後者で、「やりたい」を達成することが目的なのだから「給料を増やしてほしいわけじゃない」とか「給料を減らしてでもやりたいから仕事の拘束時間を減らして」とかって話になるわけだ。 一方で、世の中には「副業っていうと当然前者だろ」と思っている人もいるわけで、そこのずれを解消しないまま議論するとわけのわからないことになってしまう。 2016-04-04