選択的夫婦別姓イノベーター理論を絡めた青野 慶久による連続ツイートが面白かったのでまとめ

2021-06-27

aono: マーケティングの観点から選択的夫婦別姓を。この問題は長い間指摘されながらも、なかなかキャズム越えできなかった案件です。2000年頃に一度盛り上がったものの、壁を突破できず、国会議員に放置されてしまいました。 膠着状態を崩したのは、塚本協子さんらが司法の場でチャレンジしたことです。2015年末に最高裁が棄却した判決は、メディアで大きく取り上げられ、自ら動かないと変わらないと考える人が増えました。私もその一人です。 進まない原因を自分なりに調べたところ、アーリーマジョリティ層へのマーケティングができていないと理解しました。この層に必要なのは合理性です。そこで、問題の本質は「望まない改姓に伴う精神的および経済的負担」であることを繰り返し訴えることにしました。 この主張は、男性かつ経済人というラベルが付いた私の特性を活かせました。また、作花弁護士が、離婚時や国際結婚のときには改姓するかどうか選択できるにもかかわらず、日本人同士の婚姻時のみ選択できないという「法律上の欠缺」を合理的に証明し、論理的な正しさが認知として広がりました。 選択的夫婦別姓の合理性がアーリーマジョリティ層に伝わることで、賛成の意思表明をする人が増えていききました。特に価値観の刷り込みが薄く、学んで理解しようとする若い層では顕著でした。ネットでの反響を見るたびに、キャズムを越えていくのを実感しました。 しかし、レイトマジョリティ層を動かすには「多数派であることの証明」が必要です。ここに陳情アクションが大きく機能しました。全国の自治体で次々と陳情が採択され、その度にメディアで取り上げられ、選択的夫婦別姓はすでに賛成多数あることが可視化され、広く伝わっていきました。 また、メディアによるアンケートも効果的でした。2015年頃は、まだ「賛成と反対は拮抗している」との見方が強かったですが、アーリーマジョリティ層が動いたことで、様々なアンケートで賛成多数であるとの現実が明らかになり、レイトマジョリティ層を動かす要因になっています。 最後はラガード層です。この層には合理性も通用しないし、多数派の言うことでも疑ってかかります。必要なのは感情への訴求。飴と鞭で心を動かす必要があります。「選択的夫婦別姓制度ができても7〜8割は夫婦同姓を選択するから安心して。あなたは今のままで大丈夫」という飴とともに、「選択的夫婦別姓にいまだに反対するあなたのせいで、多くの人が困ってるんですよ」と鞭を振るうアプローチが必要になります。そろそろこのフェーズですね。秋の衆院選では反対議員の落選キャンペーンという鞭を振るい、最後の仕上げにかかりたいと思います。 以上、マーケティング視点からの選択的夫婦別姓問題でした。ビジネスを学べば、社会を動かす活動にも役に立ちますね。ついにキャズムを越えました。実現まであと一息、頑張っていきましょう!

落選運動