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Marie
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バレットジャーナルに関して、妻が何冊かチェックした中で一番僕に向いているとサジェストしてくれたもの
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整理整頓が苦手だった著者Marieが2013年にバレットジャーナルに出会ってから今まで使い続けている
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開発者:デジタルプロダクトデザイナーのライダー・キャロル
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もっとも重要なルール
- 素早く記録する:Rapid Logging
- 書くときのルールは極力シンプルにする
- Marieの体験談として「ジャンルごとにペンの色を分けたら、読み返す時には見やすかったが、必要な色のペンが手元になくて書けない問題が起きた。ズボラだと各色のペンを携帯することすら困難なので色分けはやめた」という話が紹介されている
- 僕がエンジニアの知的生産術の「表札とふせんの色」で書いた「私はふせんの色で区別することはやりません。これをやると見た目はきれいなのですが、複数の色のふせんを使い分けるのが面倒です。」と同じ考え方
- 「基本的なルール以外の部分は自分好みに作っていい」という言葉が一人歩きして、手間をかけて綺麗に仕上げた手帳をインスタグラムに投稿する流れが発生してしまっている
- シンプルなものはインスタ映えしないのでシェアされず、手間のかかるものばかりが目立ってしまう
- 手間をかけるのはRapid Loggingの原則に反する
- 素早く記録する:Rapid Logging
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「デイリーログ」と呼ばれる日々の記録
- これにスペースが制限がないこと、なんでもかけることが重要
- ⇔1日分のスペースがあらかじめ定められている手帳、書く内容が決められている手帳
- 「なんでもかける」の「なんでも」は以下の二つ
- その日やるべきこと=タスク
- その日思いついたこと
- 「その日思いついたことを書く」=「思いついたことをなんでも書く」
- なんでも書ける手帳のメリット
- 今思いついたことを
- どこに書くか
- 手帳に書くのかメモ帳に書くのか
- 手帳のどの場所に書くのか
- どの程度の分量で書くのか
- などを考えずに即座に書くことができる
- このメリットを生かすためにも「どの色のペンで書くのか」を発生させるのは下策
- 今思いついたことを
- スケジュール管理のための手帳からやりたいこと・できたことを記録する手帳へ変化
- これにスペースが制限がないこと、なんでもかけることが重要
4つの基本構成
- インデックス: 目次
- フューチャーログ: 半年分の予定
- マンスリーログ: 一ヶ月の予定・タスク
- デイリーログ: 一日の予定・タスク 詳細
- インデックス
- 他の部分の配置の自由度を高めるためにある部分
- 冒頭4ページほどを開けておく
- 何がどのページにあるかを書く
- フューチャーログ
- 六ヶ月間の予定を見開きで書く
- たとえばページを三分割するなど
- マンスリーログ
- 一ヶ月間の予定とタスクを書く
- 月の頭に書く
- デイリーログ
- これがこの手帳の大部分を占める
- 日々これを書き足していく
- 構成
- タイトル(今日の日付)
- 箇条書きとキー
- ページ番号
箇条書きとキー
- 箇条書きの先頭につける記号(キー)を工夫することで、一目でわかりやすくする
- 特殊な概念ではなくて多くの人が自然にやっていることに「キー」という名前をつけた
- 初期に使われていたキー
- □タスク
- ☑︎完了したタスク
- 「思いついたこと」と「本当に今日やらないといけないタスク」を明確に区別する
- これによって、本当に今日やらないといけないことが完了しているかどうかを一目で判断できる
- やった方がいいかな、と思いついた程度のものを「タスク」にしない
- Marieが初期に使っていたキー(一部抜粋) と ライダーが2015年から提案しているキー
- 個人的にはMarie風の「タスクはチェックボックス」が馴染みがある
- 自分も「タスク・完了・中止」は区別していたが、次の日に送ったものに別の記号をつけていなかった
- 先送りの記号があることによって「このタスクは実行されずに次の日に送られた」という記録が残る
- 個人的にはMarie風の「タスクはチェックボックス」が馴染みがある
GTDとの関係を考察
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「思いついたことをなんでも書き出す」はGTDと共通のコンセプト
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GTDでは「なんでも入れる箱」としてInboxがある
- このInboxを空にする
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バレットジャーナルではデイリーログが「なんでも入れる箱」
- 夜や次の日に、箱を空にする
- =振り返り
- 未完了タスクは、翌日のログに書き直すことになる
- この書き直す手間に積極的な価値がある
- 読んで考える機会が生まれる
- 複数日にわたって同一のタスクリストを使い続けるとこの機会がない
- やらなかったことがただずっとそこに残り続ける
- そのうち見るのが嫌になる
- この書き直す手間に積極的な価値がある
- 持ち越しが続いているタスクはそれがログから明らかになる
- 「このタスクは本当に必要だろうか?」
- 今日やらないなら選択肢は3つ
- キャンセルする
- 分割する(例えば5分10分の単位に)
- (Marieは書いていないがロジックとしては)特定の日にスケジュールする
- キャンセルするのと消すのの違い
- ログの残らない電子タスク管理ツールで「消す」と振り返りが不可能になる
- バレットジャーナルでのキャンセルは「やろうと思ってタスクにしたのに何日も先送りした後キャンセルした」という記録が残る
- 消した後でも、振り返れる
- 状況が変わってやりやすくなってるかもしれない
- 新しい分割の方法を思いつくかもしれない
- 達成したかった目的を、その手法ではなく別の手法で実現できるかもしれない
- 夜や次の日に、箱を空にする
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GTDの日々の実践の部分をうまく補える手帳術だという印象
- GTDは、最初の収集作業が重たい
- バレットジャーナルは、ある日に思った子をを全部書いて、それをその日にクリアして、を繰り返してインクリメンタルに改善していく