2019-06-22 初稿 2023-05-07 法律に限った話ではない。「足し算の結果は偶数ですか?奇数ですか?」という問いが愚問なのと同じ。

image 法律ルールの集まりになっている。 [具体的な事実]を明確にすると、その点がどのルールのカバー範囲に当てはまるかを議論でき、判断ができる。 (この図の場合はシンプルにするためにOKかNGかの二択にしている)

image ところが質問者が勝手に事実を抽象化して「こういうパターンの場合はOK?NG?」と聞くケースがしばしば見受けられる。 法律の専門家はその質問に「OKにもNGにもなりうる。具体的な事実がどうであるかによる」としか答えようがない。

image 相談がインターネット上のSNSなどで行われると、しばしばこの曖昧な問いに対して[自分勝手な事実認定]をして、OKとかNGとか言い始める人がいる。

時にOK派とNG派で議論を始めたりすることもあるが、前提となる事実認定が異なっているんだから結論が異なるのは当たり前なことで議論ごっこしてるけど何も積み上がってないただの時間の浪費であり、自分が賢そうであることをアピールして自分が有用な人間であると感じさせたい承認欲求に飢えた人が飢えた人同士で奪い合いをしているのである。

SNSでは残念ながら「断言できない話題に対して大きな声で断言をする人」が目立ってしまう。しかし上記のような経緯で勝手な事実認定をしている人の議論は、一見自信満々で信頼できそうであっても、あまり有益ではない。

科学や医療でも同じだけども、専門家が断言できない問いに対しては、専門家が自信満々の発言をしないので、自信満々の発言をする人が専門家であるようにSNS上では見えてしまうのかもしれない。