死人テスト(Dead-man test) 1965年に行動分析学の研究者であるオージャン・リンズレー(Ogden R Lindsley)によって行われた「死人にもできることは行動ではない」という行動の定義のこと。

81I6VVboj7h2Bqy 応用行動分析では「死人テスト」という考え方があります。「死人にもできることは行動とは言えない」という考え方です。例えば「廊下を走らない」は死人にもできます。しかし「廊下を歩く」は死人にはできません。死人にもできる「廊下を走らない」は行動目標にするべきではありません 「廊下を走らない」は「行動」ではないからです。「廊下を歩く」は「行動」です。そのため「廊下を歩く」は行動目標として成立します。では「教室で静かにする」は行動と言えるでしょうか?これは、行動とは言えません。なぜなら「教室で静かにする」は死人にもできるからです 子どもに指示する時は、死人でもできる「教室で静かにする」を、死人にはできない「教室で読書をする」等に変換する必要があります。「教室で静かにしなさい」だけでは何をどうしていいか分からないお子さんが一定数います。だから指示をする時は、死人にはできない行動で示す必要があります 例えば「お喋りをしない」は行動と言えるのか。これは死人にもできますので行動とは言えません。したがって「お喋りをしません」という指示は得策ではありません。それよりも「先生の声が聞こえる人は黙って手を挙げます」の方が子どもには通りやすいです。死人にはできない行為だからです 例えば「大きな声は出しません」は行動でしょうか?行動ではありません。大きな声を出さないことは死人にもできるからです。「この位の声の大きさで喋るんですよ」と、死人にはできない行為で教師自身がやって見せて、実際に子ども達にもやらせた方が、発達に課題がある子にも指示が通ります(終)