• 前提として競争環境だとする

  • 多くの人が「こう行動するのが正しい」と思う行動を取ることは、競争につながる

  • 「この行動が正しい」と考える理由はたくさんある

  • 多くの人がそれに賛同するから「正しい」となりがち(社会的証明)

  • だけど一段階抽象化してみれば、その「多数派と同じ判断をする」という選択が正しくない

  • 競争戦略レイヤーと呼ぼう。

  • 競争戦略レイヤーで「どう行動するのが正しいか」と議論をしている時に「この考えは多くの人が賛同しているから正しい」という論拠で提案をする人がいると競争戦略レイヤーの人は苦笑してスルーする。

  • 一方でスルーされた人は「自分は多くの人が正しいと言ってることを主張したのに理解してもらえない」と不満を持つ。

  • 競争戦略レイヤーの人は、議論の前提となるレイヤーを事前に共有できなかったのが問題

  • 社会的証明レイヤーの人は、レイヤーによって正しさが異なることを理解していなかったのが問題

具体例

  • コーディングを支える技術を書いている時、対象読者を明確化すべきだ、という意見があった

  • これは正論のように聞こえる

  • だが、僕は無視した。

  • 対象読者を制限する場合、一番人数が多い「初心者」をターゲットにしようと考えがち

  • 初心者むけ技術書はレッドオーシャンであると考えた

  • だから、初心者にもわかる文章から始めて、初心者がつまずきがちなことも解説しつつ、徐々に加速して当時の最先端だった「クラスの次に来るかもしれない世界」まで貫通させるという戦略をとった。

  • 5年以上売れ続けていることは戦略の成功を示している

  • エンジニアの知的生産術に関しては、タイトルをこのまま対象読者をエンジニアに絞るか、タイトルからエンジニアを外して一般向けの書籍にするか、という議論があった

  • 僕はどちらも正しくないと判断した

  • 対象を絞らない知的生産術の本はレッドオーシャンである

  • エンジニアを対象とし、例え話などをエンジニア向けのものにしつつ、その知識がなくてもわかるように解説を工夫することで「これはエンジニア以外にもおすすめできる」と読者が言うように設計した

#社会的証明