早く習得したいならゆっくり学習

ドミニオンと囲碁

  • 対人戦で出たサプライを改めてコンピュータと戦ってみて感じたこと
  • コンピュータは弱いが、学びがある、なぜか
  • 対人戦では自分のペースで考えることができないからだと思う
    • 十分考えてプレイ?
    • 各カードについて調べてからプレイ?
  • 別に何分以内にプレイしろという制約はついていない
    • 囲碁の対戦だったら、対戦タイマーを1分にセットしたりする
      • 制約がついてないなら、どんなに時間を使っても良いということ
      • 持ち時間が短い方が当然難しい
    • なのになんとなく空気によって速度が決まる
      • 高速道路で制限速度によってではなく周囲の車の速度によってなんとなく速度が決まるのと似ている
  • スローけん玉の話
    • けん玉の実行速度は物理法則によって決まっている
    • これをVRによってゆっくりにして練習すると習得速度が上がるらしい
    • これも「速すぎると学習できない」と同じ
  • 難しい本
    • 難しい本を早く読むとよくわからない
    • 普通の速度で読んでもわからない
    • あえてゆっくり読むことが理解のために必要
  • 全部共通なのでは
    • 早く習得したいならゆっくり学習する必要がある
    • 遅くすればするほどいいというわけではない
    • 「無意識に適切な速度より速い速度で行動しているので、学びが妨げられている」という状態

エンジニアの知的生産術とドミニオン

  • エンジニアの知的生産術では色々な知的生産術の部品を紹介した、しかし「明日からこれを全部やりましょう」ということではない
  • ドミニオンがアナロジーとしてフィットする
  • 各種手法を知らない人はサプライが見えてない人
    • その選択肢があることに気付けない
    • 実際のプレイでも「よく知ってる好きなカード」に飛びついて、他のよく知らないカードを使う選択肢を無視する人がいる
  • 各種手法を知ることは各カードの効果や組み合わせ方、使うと良いシチュエーションを知ること
    • これは「常に使う」という意味ではない
    • すべてのカードにはメリットがある、買わない方が良いカードは存在しない
    • しかしお金やアクション権、1プレイの手札の枚数など「限られたリソース」がある、すべてのカードは他のカードとリソースを奪い合う
    • 状況を見てどのカードを採用して、どのカードを採用しないかを決めるのが「リソースの最適配分」つまり「経営戦略」
    • ドミニオンは短い時間で経営を繰り返せる経営ゲーム
    • 遅れが重要な要素
      • カードを購入してからそれが手札に来るまでに遅れがある
    • 「初手は何々を買えば良い」というアドバイスは善意なのだろうけど選択肢傷害罪
      • まったく何もわからなくてランダムなプレイをしてしまうよりは、初手が良いものに固定されると勝率が上がる
      • しかし、それは「よい方法を教えてもらってそれに従えば強くなる」「次はどうすれば強くなりますか?教えて!」という依存を生み出してしまう

知的生産の部品の積み合わせ

  • 僕が「ドミニオンを理解しよう」と思った時にKozanebaではなく「久しぶりにAnkiを使うか」と意思決定した理由を掘り下げると面白そう
  • つまりKozanebaは「全部頭に入れなくても連想のネットワークをそのまま保持したり編集したりできる手段」な訳だ
    • 一方でAnkiは「目的のものを頭に入れる手段」
  • まだ始めたばかりだから具体例が少ない
    • たとえばカードを見てそれがなんの拡張であるかわかる人になりたいと考えた
    • カードの隅にマークがあることに気づいた
    • しかしUI上はヘルプはでないのでアイコンを見て意味を理解する必要がある
    • なのでこの対応づけを脳内に入れた
    • その過程でcornucopiaとかmanagerieのような慣れない英単語も覚えた
  • 既に整理されている
    • カードと拡張の関係
    • カードと種別(アクション、財宝、…)
    • これをKozaneba上で再現しても学びはない
  • 語彙の獲得
    • 知識表現が領域特化の語彙によって圧縮されている
        • 「キャントリップ」+1アクション+1ドローを持つアクションカード
        • 「3枚にハンデス」対戦相手は手札が3枚になるまで捨て札にする
        • 「ターミナルアクション」+1アクションがついていないアクションカード
        • 「馬は使い捨ての研究所」馬は+1アクション+2ドローで使用するとデッキからなくなる(サプライに戻る)

賞金稼ぎ

  • 初手で買えば2巡目で確実に+3金1追放

行進

  • 2回使用して破棄して改良

ドミニオンをやる経験に対して「ゲーム」というラベルで考えるのは経験のトップダウン分類

  • 実際の経験のどの部分が何と結びつくか、は事前に知り得ない
  • 単に楽しいからやっているわけだが、その経験がある程度溜まってから、その中から別の切り口で塊が事後的に創発する
  • 「ドミニオンをKozanebaしようとしなかったのはなぜなのか?」はまだ答えが出てないけど重要な問いであるように思う
  • 結局のところ、具体的な「経験」を興味のある「テーマ」に結びつけるのは、連想能力、新結合発見能力、といった類のスキルであって、それは具体的な経験をボトムアップで構造に組み立てることでしか身につかない
    • あらかじめ分類済みの経験をするだけでは、その分類の知識が得られるだけで、自分で構造を作り出す能力を鍛える機会がない

陰謀:待ち伏せ2 +1 アクション 次のうち1つを選ぶ:「サプライにあるアクションカードを1枚廃棄する」;「廃棄置き場にあるアクションカードを1枚獲得する」

暗黒時代:墓暴き5 次のうち1つを選ぶ: 「廃棄置き場にあるコスト3~6のカード1枚を獲得し、あなたのデッキの一番上に置く。」; 「あなたの手札のアクションカード1枚を廃棄し、廃棄したカードよりもコストが最大3まで多いカード1枚を獲得する。」

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読んだ文章をカードに変える

  • 読んで「理解したつもり」になってるが、理解してないことがわかる
  • 4回読むよりテストした方が良い、と(3.4.1) テストは記憶の手段に書いた
  • Anki、出典URLを各欄があるな

3日間の休みが終わるので振り返り

  • 休み前にやってたこと
    • 体験過程と意味の創造勉強会の動画を見て質疑を加筆
  • 休み前にやろうと思ってたこと
    • KozanebaやKeichobotに関する議論を読み返してエンジニアの知的生産術の加筆になるか判断する
  • その他
    • 英訳の過程で書き換えた文章のログを見て、第五版に向けた修正のリストを作る
    • 5章以降にGrammeryで構文チェックをする
    • memにブレッドクラムをつける
    • memに宣伝欄をつける
    • 「英訳を優先するために中断」した機械翻訳プロジェクトを再開
  • 未踏成果報告会を経て
    • ZIGENがすごかったので体験するために何が必要かとか確認して必要なものを買う
    • これのインパクトで吹っ飛んでしまったがHidaneとか、他にもいくつか試してみたいものがあったはず、発表Scrapboxを見返す