「マインドフルネスの母」からの教え:「“気づき”に瞑想はいらない」 by エレン・ランガー
ハーバード大学のエレン・ランガー教授は、数々の研究でマインドフルネスの効果を科学的に実証してきた功績から「マインドフルネスの母」と称えられる。本記事では、マインドフルネスの本質である「気づくプロセス」がいかに簡単かを説く。それは瞑想も必要とせず、ただ対象から「新しいことを見つける」行為に他ならない。
- 「マインドフルネスの母」からの教え:「“気づき”に瞑想はいらない」 | 戦略|DIAMOND ハーバード・ビジネス・レビュー
- Mindfulness Isn’t Much Harder than Mindlessness
自他の行動をマインドフルな目で見ると、ネガティブな特徴はどれも、同じ程度に影響力を持つ正反対の面を併せ持っていることに気づく。彼のその行動は頑固とも言えるが、首尾一貫しているとも言える。
マインドレスな状態では、何かの事象が「きっと起きるはずであり、それが起きたらひどいことになる」とただ思い込み…マインドフルになるとは、その事象が「そもそも起こり得ない可能性さえあり、たとえ起きたとしても実際には有益かもしれない」ことを示す、新たな理由を探す
また、マインドフルネスと瞑想(メディテーション)を混同している人も多い。瞑想はマインドフルネスを達成するための手段として使えるが、訓練が必要であり、難しいと感じる人もいる。私や同僚たちの研究では、マインドフルネスは瞑想を必ずしも必要としない。それは「新しい物事に気づく」という、ごく単純なプロセスである。それによって私たちは「いまこの瞬間」に集中でき、文脈と状況に対して鋭敏になれる。マインドフルネスは、エンゲージメント(対象への関与・従事)の本質なのだ。
「気づき」のプロセスは、自分にとって未知と思える物事に接したときに自然と生じる。それはエネルギーを消耗するのではなく、むしろエネルギーを生み出してくれる。…自分がすでに知っていると思い込んでいる物事に接する場合…対象に注意を払う必要がないと決めつける、マインドレスな状態になってしまう
Mindful multitasking: The relationship between mindful flexibility and media multitasking