デッサンペン入れのたとえ

ハッカーと画家

絵画から学べるもうひとつの例は、 次第に詳細化しながら創ってゆく方法だ。 絵画はたいてい、スケッチから始まる。 そして次第に細かい部分が埋められてゆく。 だがそれは、単に隙間を埋めてゆくだけの過程ではない。 ときには元の計画が間違いだったことが分かることもある。 X線で見てみると、 手や足の位置が動かされたり表情が変えられたりしている絵画は 数え切れないくらいある。 この点で絵画から学ぶことができる。 私はハッキングもそうあるべきだと思う。 プログラムの仕様が完璧であるなんて期待するのは非現実的だ。 そのことをまず最初に認めて、 仕様がプログラムを書いている最中に変わっていっても、 それを受け入れられるような書き方をすべきなんだ。… 今となっては誰もが、早過ぎる最適化の危険を承知しているだろう。 私は、同様に早過ぎる設計、つまりプログラムが何をすべきかを早く決めすぎること、 にも気をつけるべきだと思う。

きちんと塗ろうとして全体が塗れない絵

悪い完璧主義