スペシャリスト戦略とジェネラリスト戦略をゲームのたとえで理解。#経営ゲーム
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マス目が6つある。コインが6つある。
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マス目は知識の分野、コインは知識獲得に投資する時間の象徴。
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このマス目にコインを積んで、競い合うゲームを考える。
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さてどういう戦略が有利か?
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勝利条件によって有利な戦略が変わる。
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勝利条件タイプ1:
- もっともコインがたくさん積まれているマス目の、コインの数で勝負
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この場合の有利な戦略
- もちろん、一つのマスに全部のコインを積む
- これを600000と表現する。
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これがスペシャリスト戦略
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勝利条件タイプ2:
- どのマス目のコインの数で勝負するか事前に分からない
- コインを置き終わってからダイスを振って勝負に使うマス目を決める
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600000よりも、111111の方が有利。5/6の確率で勝てる。
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これがジェネラリスト戦略。
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ただし興味深い現象
- 111111が一強ではなくて、たとえば222000と111111は五分五分の勝負
- 1つのマスにおいて1→0することによって1/6の確率で負けるリスクを取ることと、そのコストを他のマスに振って1→2になって、1/6の確率で勝つこととが均衡するから。
- 222000に対して320100や220110は2勝1敗3分になる。2→0することによって1/6の確率で負けるリスクを取り、それを2つの分野に振り分けることで2/6の確率で勝つ。
- もっと極端な例として、221100に002211が勝ち、それに110022が勝ち、それに221100が勝つ、という三すくみが発生する。じゃんけん。
- つまり「絶対的な有利さ」の軸が消滅している。
- 111111が一強ではなくて、たとえば222000と111111は五分五分の勝負
現実の課題に引き戻してみる
- ジョブデスクリプションが明確で、自分の得意な分野の仕事に応募して応募者の中で一番になると雇用されるシチュエーションではスペシャリスト戦略が有利
- ただしどの分野においても求人があることが条件
- 自分の得意な分野の求人がなければどうしようもなくなる
- 会社に所属して、会社の中でどんな仕事を割り当てられるか事後的にわかる新卒採用的なシチュエーションではジェネラリスト戦略が有利か?
- 自分の長所をアピールして、他の分野が応募者の平均を下回っていても採用してくれるような会社なら別
- 減点主義だと、全ての分野について平均を下回らないことが求められる