時間ではなく相対的な大きさで見積もりを行う際の、仮の単位。

原著が2006年に出た「アジャイルな見積りと計画づくり」ではこう書いている。(p.8) 絶対的な「所要時間」ではなく、相対的な大きさで見積もることがストーリーポイントのコアコンセプトと言える。

ストーリーポイントがコード行数やファンクションポイントと決定的に違う点は2つだ。計算がシンプルなことと、早い段階から使えることだ。なぜシンプルなのか? それは、絶対的な大きさではなく相対的な大きさで表現するからだ。なぜ早い段階から使えるのか? やはり、絶対的な大きさではなく相対的な大きさで表現しているからだ。

原著が2014年に出た「カンバン仕事術」では相対的な大きさで見積もることのメリットを認めつつも以下のように批判し、「Tシャツサイズ」(S,M,Lで見積もる方法)を紹介している。(p.200)

ストーリーポイントが数字であるという事実は、見積もった作業の相対的な大きさだけを示すことだけを意図しているにもかかわらず、数字が正確性を示すものに思われてしまうという点でよろしくない。