「エンジニアの知的生産術」の「はじめに」の章から一部抜粋して紹介します。書籍について詳しくはこちら: エンジニアの知的生産術

知的生産とは何か

知的生産とは、知識を用いて価値を生み出すことです。具体的には執筆やプログラミングなどがイメージしやすいでしょう。しかしそのほかの仕事でも、ありとあらゆるところに知的生産の機会があります。私は、自ら新しい知識を生み出すことが、価値の高い知的生産のために重要だと考えています。他人から与えられた知識を使うだけでは、大した価値にはなりません。

プログラミングの例で考えてみましょう。教科書のサンプルコードをコピーするだけでは、多くの場合あなたの達成したい目的を達成できません。目的を果たすためには、サンプルコードを噛み砕いて理解し、あなたの置かれた状況に合わせて、修正し、組み合わせ、新しいプログラムを作る必要があります。知的生産術についても同じです。本に書いてある知識をコピーするだけではなく、修正し、組み合わせ、新しい手法を作ることが必要です。

この本を読むメリット

読者は、この本を読むことで知的生産術について学ぶことができます。知的生産術を学ぶうえで、私はこの本が一番お勧めです。

この本の原稿をレビューしてくれた方のコメントを紹介します。

  • 気付いていなかったことに気付けた
  • 無意識にやっていたことが言語化できた
  • これから役に立ちそうなことが満載でとてもやる気が出た

この本の刺激によって盲点に気付いたり、自分の経験が言語化されたりして、今後さらに改善できそうだと感じ、ワクワクしているわけです。

一方で逆の意見もあります。

  • 地に足が付いていない
  • 「で、どうしたらよいの?」がわからない

材料がそろっていないと、結合は起きません。「地」は経験です。本書を読んでしっくりこなかったなら、今回は残念ながら材料が足りなかったようです。でも大丈夫です。経験は日々あなたの中に蓄積されていくので、いつか「あ、これか」とつながるときが来るでしょう。半年経ってからまた読みなおしてみてください。きっと何かが変わるでしょう。

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