2014-04-10

U理論の本を流し読みしてたけど、これは結構面白い。 PDCAサイクルとか僕は納得してたけど、それはサイクルがすでに回っているからであって、回ってない人にやらせようとすると「で、計画はどうやって立てるの?」で止まってしまったり、問題に対する知識が不足してる可能性に無自覚に無駄に詳細な計画を立てて後から瓦解したりする。 仮説実験検証修正のサイクルでも流行りのリーンスタートアップでも、実際にやろうとすると「で、仮説はどうやって見つけるの」という質問が出る この手の「サイクル」に入る手前でつまずいている問題について僕はいままで「まず観察」と言ってきたのだけど、ユー理論はこの部分を7段階に分けて考えている。 一つ目は、物事を既成概念に当てはめて見ている段階で、ようは「見えてない」 次に「見ている」段階があって、その次に「しっかり見ている」段階がある。ここまでは「まず観察」をブレイクダウンした感じ。 その次がU字の底の段階で、この段階に入るには一度既成概念を手放さなければいけない。チクセントミハイフロー状態とか、西田 幾多郎純粋経験とかのような、判断を差し挟まずに問題と同一化している状態。 それによって集まった経験がその次の段階で結晶化し、既存でない新しい概念が作られる。 その次の段階がその新しい理解に基づくプロトタイプ作りで、その次が実践。 PDCAサイクルの最初のD、まだPの材料となる知識がない状態で最初の一歩をどう踏み出すか、に特化した本だと言えるだろう。

この後これを書いた U理論が面白い - 西尾泰和のはてなダイアリー