Scrapbox は Wiki に分類してもいいとは思いますが、ストック型ではなく、フロー型なのです(どちらかと言えば) Scrapbox の効果を図解してみた – エバンジェリズム研究所ブログ
この意見には賛成するわけではないが、重要な切り口だと思う。
- ストック型かフロー型か、という議論は誤った二分法
- Wiki的なサービスの使い方として、ストックのためだけに使う人がいる
- 綺麗に整えてセクションごとに見出しをつけたページを書いたりする
- そしてページを綺麗にする労力で疲弊する
- その結果
- 「ドキュメントを書かなきゃいけないことはわかっているのだが面倒で…」
- 「綺麗に整ったドキュメントがあるから正しいと思って読んだら、実は古い情報だった!なんでメンテしてないんだ!」
- という悲劇が起こる
- 階層整理ができるWikiでは、明示的に「なんでも置いていい場所」を作らない限り「まずページを正しい場所に作成」というプロセスが発生しがち
- Scrapboxの哲学の言葉で表現するなら「死んだテキストの倉庫」として使っているのが問題の原因
- Scrapboxではチャット的なリアルタイムコミュニケーションができる
- Wikiをコミュニケーションの手段として使うことは別に新しいことではない
- Wikiを作ったカニンガムのC2WikiにおけるThreadModeの概念
- see Wikiモード
- 初出がいつなのかわからないが、少なくとも2005年のWikiについてのシンポジウムでの発表で説明なしで使われている
- 2008年の”Wiki Writing: Collaborative Learning in the College Classroom”でもThreadModeという言葉が使われている
- スレッドで記名で議論をして、それから無記名の解説へと移行していく
- see Wikiモード
- 不幸は、Wikiが普及する過程で、単なるCMSとして使う人が増えたことによる
- コミュニケーションの手段として使うことを忘れてしまった
- Wikiを作ったカニンガムのC2WikiにおけるThreadModeの概念