Obsidianについての会話のまとめ

ローカルに置いたMarkdownを使う

  • プラグインや拡張を書きやすいらしい
  • 脚注記法がある
  • メタデータをファイル頭に書く
    • YAML
  • Markdownで提出する書籍の執筆に関してはScrapboxを使うよりもフィットしそう

ファイル名をリンクに用いるIDとして使う

  • ファイル名はファイルシステムの影響を受ける
    • 例えばOSによってUnicodeの正規化は異なっている
      • 濁点が分離したりするのはこれが原因
    • ファイルシステムと密結合にするのは非ラテン文字文化圏の僕にはあんまり筋がよくないように見える
      • ポータビリティを重視するならOSやファイルシステムに依存しない抽象レイヤーを挟むべきでは
      • 「単なるローカルのMarkdownファイルなので既存のツールで扱いやすい」がメリットなのはわかる
  • ファイル名変更はリンクの更新を伴う
    • Scrapboxでページの名前を変更するとそこへのリンクも更新されるのと同じ
    • IDEで変数や関数の名前を変更した時にその変数などを使っているすべての箇所が更新されるようになったのと同じ
      • たんなる文字列一致の置換ではないので、これを実現するためにはなんらかの形でシステムが「構造の理解」をする必要がある

ローカルに置くかクラウドに置くか問題

  • 一長一短ある
    • ローカルに置けばサービスが終了したり、一時的なサービスや回線のトラブルなどで繋がらなくても使える
    • クラウドに置けばローカル環境にアクセスできない出先や、複数の端末での利用が楽
  • 個人的にはScrapboxユーザなので、散歩中に思いついたことをスマホで書いたり、長風呂しながらスマホで読んだりするライフスタイル

2-hopリンク

  • Scrapboxの2ホップリンク
    • X->A Y->A のリンクがある時に XからYに気付ける
    • おんなじページ(=概念)に言及しているページは関連があるに違いない、ということ
    • image
  • howmの二段階のアクセスと同じもの?違うもの?
    • howmはキーワードXのリンクをクリックした時に、まずXの出現箇所一覧の検索結果が表示され、それをクリックすることで個別のファイルが開かれる挙動だった
      • 「Xの出現箇所」が、単なる文字列も含むのか、リンク記法にしたもの限定だったかは忘れた
    • howmの場合、ファイルと一意に結びつく人間可読な識別子としての名前はない
      • そこがそもそもScrapboxや多くのWikiとは違う
      • Scrapboxでは「ページXからページAへのリンク」となっているが、howmではページAなるものはファイルとして存在せず、仮想的な「キーワードAの出現箇所一覧」
      • Scrapboxでも「ページA」が存在していなかった場合には仮想的な「関連ページ一覧だけが表示されたページ」が表示される、ここの振る舞いはhowmとも似ている
        • Scrapboxの用語としての「2ホップリンク」はこれのことではない。ページXの関連ページ一覧にページYが表示される機能のこと

ランダムページ

  • Scrapboxにもあるけど僕も全然使ってない
    • このプロジェクトは公開してるのでSNS上での言及が整備のトリガーになる see 社会的トリガー
    • 他人が閲覧できるプロジェクトの場合、Scrapboxのソート順をDate last visitedにしてみるといい
      • 「一様確率の機械的なランダム」ではなく「生身の人間が何に関心を持ってどうたどっていったか」の軌跡が上がってくる

プレゼンモード

  • Obsidianのプレゼンモードははみ出すと見れなくてスクロールもできないらしい
    • まともに使うことに無理があるのではw
  • スライドという「画面一枚」の制約から解き放たれるのがいいところなのに…

PDFの各ページにリンクを貼れる

  • 特定ページで開くURL自体はObsidianに限らない機能
  • PDFのページを見た時に、そのページにリンクしてる自分のメモのページへのリンクが出るか?→でない
    • それが出れば読書ノートを取る上ですごく便利なのに
    • ScrapboxユーザにはPDFの各ページをScrapboxの各ページとしてインポートして書き込んだり編集したりしながら読む人もいる
    • 僕はKozaneba読書してる

ツェッテルカステンとKozanebaは共通のコンセプト?

  • それを同一視するのは、似たものを一つの壺に全部突っ込む状態だと思う
  • 2年前〜に日本語での紹介記事や書籍が出て日本で盛り上がってるが、考案した社会学者のニクラス・ルーマンは1927年~1998年の人
    • KJ法を考案した文化人類学者の川喜田 二郎が1920年~2009年なので、大体同じ時代
    • コンピュータがまだなかった時代に大量の定性的データを扱おうとして「カードに書く」という似た解決策に収斂しただけ
    • なぜカードに書くかというと、紙にペンで書いていた時代に「後から動かす」を実現する方法がそれくらいしかなかったから
    • ツェッテルカステンが一意な識別子をつけてそれをカードへの言及に使うのは、当時まだパーマリンクの概念がなかったから
    • 彼らの方法が生まれたのは1960年代
      • Wikiが生まれたのが1995年
      • Wikiではページに人間可読な識別子(URL)がつき、文章中からその人間可読な識別子で他のページへのリンクを作れるようになった